ネットフリックスCEOが語る、今後も広告モデルを採用しない理由

リード・ヘイスティングス

ネットフリックスCEOのリード・ヘイスティングス。

(Photo by Jacopo Raule/Getty Images)

  • ネットフリックスのCEO、リード・ヘイスティングスが最近のインタビューで、コマーシャルがないのは哲学的な理由ではなく、それが「ベストな資本主義(best capitalism)」だからだと述べた。
  • 広告で稼ぐことは難しく、競争も激しいとヘイスティングスCEOは述べた。
  • ヘイスティングスによると、ネットフリックスはフールーのようなライブTVのアドオンも考えていない。今のところ、「すべてのコンテンツの予算が決定済み」だからだという。

ネットフリックス(Netflix)のCEO、リード・ヘイスティングス(Reed Hastings)が最近、バラエティ(Variety)のインタビューで、広告とコマーシャルに対する同社の考えについて詳細を明らかにし、「哲学的なことではなく、基本的にそれが我々の考えるベストな資本主義(best capitalism)だからだ」と説明した。

最近、新著『No Rules Rules: Netflix and the Culture of Reinvention(原題)』のPRのためインタビューに応じているヘイスティングスは、これはすべて「ルールを作らないというルール(No Rules Rule)」という経営方針の一環であると付け加えた。

「意見はいろいろあるだろうが、(広告なしでも)ビジネスをよりよく、より価値あるものにできるという我々の信念だ」とヘイスティングスは述べた。そして「広告ビジネスは、参入するまでは簡単そうに見える」が、逆風に直面している広告市場においては獲得競争は期待通りには進まず、「他の企業から収益を奪い取らなければ」ならなくなると付け加えた。

ヘイスティングスは以前にも、広告業界では「簡単に稼ぐ」ことはできず、グーグル(Google)やフェイスブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)といった大手との競争は「かなり厳しい」ものになるだろう、と述べている。

ヘイスティングスは、長い間サブスクに注力してきたことが功を奏しており、ネットフリックスは「20年前に株式公開したときには1株1ドル(約106円)ほどだったが、今では500ドル(約5万3000円)以上」になっていると指摘する。また、他のストリーミング大手が広告収入のおかげで無料あるいはより安い定額プランを提供する中、ネットフリックスはこれまでのところ、オリジナル作品の製作するために数年毎に値上げを行っている。

ネットフリックスは最近、販売促進のための無料サービスを提供し始めた。今なら登録者でなくても対象のオリジナル・シリーズの1話目や、一部の映画を無料で見ることができ、そこから新規の登録を促そうというものだ。

主なライバルであるフールー(Hulu)は近年、コンテンツの多様化で新たな収益を上げようとライブTVのアドオンを開始している。ネットフリックスも後に続くのかを問われたヘイスティングスは、共同CEOでCCO(最高コンテンツ責任者)のデッド・サランドス(Ted Sarandos)が「より大きな映画、より大きなシリーズ、もちろんアニメーションにも」注力しているので、今のところ「すべてのコンテンツの予算が決まっている」と述べた。

インタビューでは他にも、コロナウイルスのパンデミックの中での撮影、ストリーミング市場でのライバル、CEOとして後悔している決断、といった話題もあった。バラエティのインタビュー全文はこちら。また、Business Insiderのグローバル編集長、ニコラス・カールソン(Nicholas Carlson)も、ポッドキャスト『Starting Up』でヘイスティングスにインタビューしている。


[原文:Netflix CEO says the streaming service's decision to be ad-free isn't 'a philosophical thing' — it's simply 'the best capitalism'

(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)

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