菅義偉氏が自民党総裁選で圧勝、任期は2021年9月末まで。関心は「人事」と「解散時期」

菅義偉官房長官(2020年9月14日)

菅義偉官房長官(2020年9月14日)。

REUTERS/KIM KYUNG HOON

9月14日投開票の自民党総裁選で、菅義偉官房長官(71)が総裁選に代わる両院議員総会で第23代総裁に選ばれた。菅氏は16日召集の臨時国会で首班指名(内閣総理大臣指名)を受け、第99代首相として新内閣を発足させる見通し。

今回の総裁選は国会議員票(394票)と都道府県連代表票(141票)の計535票で争われた。党選管によると、このうち投票総数と有効投票数は534票だった。各候補の得票数は以下の通り。

  • 菅義偉氏377票
  • 岸田文雄氏 89票
  • 石破茂氏 68票

菅氏は1948年生まれの71歳。衆院神奈川2区選出で当選8回。第二次安倍政権から官房長官として内閣を支え、在職日数は歴代1位。安倍晋三首相、民主党政権の鳩山由紀夫氏、菅直人氏、野田佳彦氏に続き、5人目の戦後生まれの首相となる。

今回の総裁選は、告示日から投開票日までわずか8日間だった。通常の総裁選であれば地方党員を含めた公選が原則だが、今回は「この事態に政治空白を片時もつくってはならない」(二階俊博幹事長)として、党員投票は実施されなかった。これには党内から反発があり、党執行部はかろうじて予備選挙の実施は認めた。

自民党新総裁に選出された菅義偉氏(2020年9月14日)

自民党新総裁に選出された菅義偉氏(2020年9月14日)

REUTERS

安倍政権の継承を全面的に打ち出した菅氏を後押ししたのは、自民党内の「派閥」の論理だ。

党内に7つある派閥のうち、二階幹事長が率いる二階派(47人)を始め、最大派閥の細田派(98人)・麻生派(54人)・竹下派(54人)・石原派(11人)の5派閥、さらに無派閥の議員からも支持を集めた。

対抗候補の石破茂元幹事長(石破派19人)と岸田文雄政調会長(岸田派47人)は自派閥の支持に頼るしかなかった。

コロナ禍で全国各地での街頭演説がなくなり、討論は党組織や日本記者クラブ、テレビ番組での討論会がメインに。歴代最長政権の後継者を誰にするか、事実上の次の首相を熟慮するのには政策論争と時間が不足していた感は否めない。

菅氏の任期は、辞任する安倍首相の任期を引き継ぐため、2021年9月末まで。目下の新型コロナ禍への対応はもちろん、来年10月には衆議院の任期満了を迎えるため、首相に就任する菅氏がいつ解散に打ってでるか注目される。

一方で、幅広い派閥の支持を集めた裏返しとして、幹事長などの党内三役や新閣僚の人事に菅氏が自身の意向をどこまで通せるか、その行方にも関心が集まる。

(文・吉川慧

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