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現代のメイフラワー号は、AI船長で自律航行…IBMが無人海洋調査船を開発

この無人の調査船により、安全で費用対効果の高い海洋調査が可能になるだろうと、IBMは期待している。

この無人調査船によって、より安全で費用対効果の高い海洋調査が可能になることをIBMは期待している。

IBM

  • IBMは人工知能を搭載した海洋調査船「メイフラワー自律航行船」を開発した。
  • この船は、海洋調査気候変動や環境汚染などの調査に役立つだろう。
  • 2021年の春には大西洋横断に乗り出す。

メイフラワー号が1620年に大西洋を横断して4世紀経った今、新たなメイフラワー号が初航海を迎えようとしている。IBMと海洋調査NPOのプロメア(ProMare)は、太陽光を動力とする無人調査船「メイフラワー自律航行船(Mayflower Autonomous Ship)」を開発したと、9月15日に発表した。

IBMはメイフラワーを「海洋データを集めるための、安全で柔軟性があり、費用対効果の高い方法」として開発したという。プロメアやIBMリサーチなどの研究者が、気候変動やマイクロプラスチック汚染、海洋哺乳類保護などの問題について調査する際に役立つだろう。

メイフラワーはIBMが「AI船長」と称する人工知能を搭載し、無人航行でも情報を読み込み、決断を下すことができる。IBMによると、30以上のセンサーと6つのAIカメラのおかげで、人間の介入なしに動作する「レベル5」の自律性で航海できるという。

「メイフラワー自律航行船は、危険に備えて水平線をスキャンし、情報に基づいて判断を下し、得られたデータを組み合わせて航路を決定する。これは17世紀の船に因んで名づけられたが、現代の銀行の方が共通点が多い」と、IBM UK & Irelandの最高技術責任者、アンディ・スタンフォード-クラーク(Andy Stanford-Clark)は声明で述べている。

メイフラワー号の現在地などの情報が得られるポータルサイトもある。

メイフラワー号の現在地などの情報が得られるサイトも公開された。

IBM

IBMとプロメアは、インタラクティブなポータルサイト「MAS400.com」を開設したことも発表した。このサイトでは、船の現在地や環境条件などのデータを知ることができる。

「海を守れるかどうかは、海の健康を左右する重要な問題に、どれだけの人々を関与させられるかにかかっている」と、メイフラワー・プロジェクトのサイエンス・ディレクターであり、プロメアの役員でもあるフレデリック・ソリアイド(Fredrik Soreide)は述べた。

「このMAS400.comはその役割を果たすために開発された。船の現在地や航海速度、どのような条件下で航行し、どのような調査を行っているのかといった情報を人々に伝えることができるようになっている」

メイフラワー号は6カ月にわたる試験期間を経て、2021年の春には初めての大西洋横断に出発する。

[原文:IBM will send an autonomous research vessel across the Atlantic next year

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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