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「アップル税」に対抗して、アプリ開発企業が団体結成…Spotify、Fortnite、Tinderらが結集

アップルのティム・クックCEO。

アップルのティム・クックCEO。

Karl Mondon/Digital First Media/The Mercury News via Getty Images

  • スポティファイ、エピック・ゲームズ、マッチ・グループなどのアプリ開発企業が、非営利団体「Coalition for App Fairness」を設立した。
  • この団体は、App Storeのポリシーが反競争的だとして、アップルに対抗するものだ。
  • アップルは、アプリ内課金から徴収する手数料を巡って、多くのアプリ開発企業との間で紛争を抱えている。

アップルとアプリ開発者との間の争いが、激しさを増してきた。

音楽配信のスポティファイ(Spotify)、人気ゲーム「フォートナイト(Fortnite)」のエピック・ゲームズ(Epic Games)、デートアプリ「ティンダー(Tinder)」のマッチ・グループ(Match Group)などのアプリ開発企業が連合し、アプリの開発・販売における公平性を求める非営利団体「Coalition for App Fairness」を設立したことが9月24日に発表された。

同団体は公式サイト上で、アプリ内課金やサブスクリプションに対して15%から30%の手数料を徴収するというApp Storeのポリシーによって、アップルが競争やイノベーションを阻害していると非難している。

「このような『アプリ税』は、消費者の購買力を大きく損ない、アプリ開発者の収益を減少させる。特に、アップル製のアプリと競合するアプリを開発した企業にとっては不公平な状況が生まれる。その企業は競争において明らかに不利な立場となり、それがアプリの価格の上昇へとつながる」と、公式サイトに記載されている。

さらには、アップルがApp Storeのエコシステムで消費者の自由を制限し、競争を抑制して「競合他社からアイディアを盗んでいる」とも主張している。

団体に名を連ねるアプリ開発企業は、アプリ内課金を巡って、アップルとそれぞれ対立している。これらの企業の力を合わせることで、アップルが譲歩する可能性もある。というのも、これらの企業が開発し、App Storeで販売している人気アプリは、アップルにとっても重要な存在であるからだ。

スポティファイは2019年3月、アップルが独自の音楽配信サービス「Apple Music」を開始したことで価格を引き上げることになったとして、欧州連合(EU)に異議を申し立てた。この申し立てにより同年6月、欧州委員会(EC)は独占禁止法違反の疑いでアップルの調査を開始した。

マッチグループも2020年6月に、いわゆる「アップル税」を批判する声明を発表している。

エピック・ゲームズは2020年8月にアップルを提訴し、法廷闘争に突入した。同社が大人気ゲーム「フォートナイト」の決済を、アップルのシステムを通さずにできるようにしたため、アップルはそれをガイドライン違反と見なし、App Storeからアプリを削除したのだ。

その他、暗号化メールサービスのプロトンメールを運営するプロトン・テクノロジーズ(Proton Technologies)や、サブスクリプション制のメールサービス「Hey」をめぐるアップルとの紛争が注目を集めたベースキャンプ(Basecamp)など、小規模な開発企業も団体に加わっている。

団体の広報担当者がウォール・ストリート・ジャーナルに語ったところによると、これらの企業が8月に最初の会合を開いたが、それはエピック・ゲームズの訴訟を受けたものではないという。

「アプリ販売のゲートキーパーの役割を担うプラットフォームは、管理する立場を乱用してはならない。また、彼らの行動が市場での競争の促進につながるようにしなくてはならない。さらに、消費者に対して公正な選択肢を与えるべきだ」

Business Insiderはアップルにコメントを求めたが、返答は得られていない。

これまでアップルは、スポティファイエピック・ゲームズからの申し立てに対し、彼らはApp Storeのエコシステムを利用しているのに、金銭的な貢献も果たさず、利益だけ得ようとしていると反論している。


[原文:Spotify, Epic Games, and Match Group have allied to take on Apple in the raging App Store war

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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