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なぜ? UQモバイルの3万件「信用ブラックリスト登録」事故、原因は「システム改修ミス」だった

UQ

撮影:伊藤有

UQ mobileを展開するUQコミュニケーションズ(以下、UQ)は9月28日、信用情報を取り扱うCIC(シー・アイ・シー社)に対して、一部のユーザーの遅延(滞納)情報を誤って登録していたと発表した。

本来の「支払遅延」の定義よりも短い期間でも、CICに「滞納」として登録されてしまったため、誤登録されたユーザーは一時的にクレジットカードを作れなかったり、ローンが組めなかったりした可能性がある。

プレスリリースは17時にひっそりと配信されたが、キャッシュレス・クレジットカード社会において、この「誤情報で信用が傷ついた」こと、それが「長期間気づかれなかったこと」は見過ごせない重大な問題だ。なぜか?

「信用情報」が傷つくのがなぜ問題なのか

UQmobile

UQコミュニケーションズのリリース文。

出典:UQコミュニケーションズ

信用情報とは、クレジットやローンなどの「現金ではない取り引き」で収集されるさまざまな情報。クレジットカードやローン会社の貸し付けなどの際に参考にされる。

CICはクレジットカード業界を中心として作られた信用情報機関で、国内に3つある信用情報機関の1つ。3機関は延滞情報などを相互に共有するため、1つの機関に延滞が登録されると、ほかの信用情報機関を使った与信判断にも影響する。

信用情報機関:同機関には、消費者金融業界を中心とした日本信用情報機構(JICC)、銀行を中心とした全国銀行個人信用情報センター、そして、今回のクレジットカード業界を中心としたCICがある。そのうち、総理大臣の指定を受けているのはJICCとCICの2社。UQはCICに対して信用情報を提供していた。

UQは、2017年2月から端末の割賦販売を開始。その際にCICが活用されており、返済状況などの信用情報がCIC側に送られていた。

割賦の返済遅れに対しては、「うっかり入金忘れ」などもあって、本来は1回遅れただけで滞納とみなされるわけではない。UQの場合は、3カ月にわたって支払いが滞った人を遅延情報としてCICに送信していた。

今回、この滞納情報が誤っていた。実際は3カ月未満でも「3カ月遅れ」の遅延情報としてCICに送信されてしまっていたのだ。

こう聞くと、大したことがないように感じる人もいるかもしれないが、わかりやすくいえばこの状態、一般的に「ブラックリスト入り」と呼ばれるものの1つだ。「遅延」は信用上、問題になる。与信判断などではじかれてしまうかもしれないのだ。

補足しておくと、CIC自身は「ブラックリストはない」としており、支払い遅延などの人を特定のリストに入れる、という作業はしていないという。あくまで、個別の照会に対して、対象者の信用情報を回答しているだけだ。

発覚したのは「ユーザーの問い合わせ」

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写真はイメージです。

Shutterstock

信用情報機関は、本人からの照会に対して保有する信用情報を開示する制度がある。

UQによると、不審に思ったユーザーの一人がCICに信用情報の照会をしたことで、この問題が発覚した。

CICからUQへ問題の連絡が来たのは9月3日。翌4日には事実が確認され、問題が把握された。

同様の問題がないかをさかのぼったところ、2018年1月に最初の誤登録が行われていたことが分かったという。誤登録が始まった原因は、割賦販売のためにシステムを改修したことがきっかけだった。

システムが問題だったため、対象範囲は大きなものになった。

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Shutterstock

2018年1月から2020年9月までの間に、誤登録が行われたユーザー数は3万3172件にのぼる。そのうち、CICに対して、信用情報が照会された人数は1万2176人。残る2万人強は、「誤登録されていたが、信用情報の照会がなかったため、直接的な影響のなかった人」だ。

照会された1万2176人は、その信用情報を使った与信審査において、何らかの影響を受けた可能性がある。

最も長い人だと、1年以上にわたって信用情報に誤情報が登録されていたことになる。実際の影響に関してはUQ側では把握できないため、現時点では何らかの被害があったかどうかはわかっていない。

CICは該当する信用情報を修正し、現在は正常な状態に戻っている。該当するユーザーに対してUQは、9月29日から書面で誤登録の期間などの詳細を連絡するとしている。

冒頭に書いた通り、与信の問題はキャッシュレス社会においては非常に重要だ。システムのミスで、大事な信用情報が傷つくようなことは、本来あってはならない。

UQには猛省をうながしたい。

(文・小山安博

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