ESG投資は300%の成長率。世界で取り残されないため日本企業が今すべきこと

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猛暑、ゲリラ豪雨、台風による甚大な被害、そして冬の雪不足。

日本に暮らしていても気候変動の影響を実感することが増えている。世界に目を向けると、ここ数年、国家レベルで「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」への取り組みを始めている。サーキュラーエコノミーとは何か、なぜ今企業でも関心が高まっているのか。

さまざまな角度からサーキュラーエコノミーについて取り上げていく 第3回は、コロナ禍で市場は大打撃を受けたにもかかわらず増え続けているESG投資(環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視、選別して行う投資のこと)。

なぜ不透明な時代にあって、ESG投資に注目が集まっているのか。ESG投資の今と可能性について積極的に発信を続ける三菱UFJリサーチ&コンサルティングの吉高まりさんに聞く。

「気候変動に対する企業の向き合い方」を投資家は見ている

吉高まりさん

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 経営企画部副部長プリンシパル・サステナビリティ・ストラテジストの吉高まりさん。

撮影:今村拓馬

地球の平均気温は、人類がもし何もしなければ2050年に1.5度から2度、世紀末には4度気温が上がる —— そんなシナリオがある(図表1)。

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出所:IPCC “Special Report: Global Warming of 1.5 ºC”, FAQ1.2, Figure 1

私は、10年以上前から国連気候変動枠組条約の締約国会議である「COP(コップ、Conference of the Parties)」に参加しているが、このような場ではすでに温室効果ガス削減の有効性、例えば化石燃料使用廃止などについては当然のこととして議論は一段落し、今はすでに起きている気候変動に対してどう適応していくかという話題が注目されている。

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