米リーバイスは再販プログラムを立ち上げた。
Reuters
- Levi'sはリサイクルプログラム「Levi's SecondHand」を開始した。ここでは、中古のジーンズやジャケットを購入することや、自分の中古品を売却してクレジットを得ることができる。
- このプログラムの目的は「これまでになかった、時代を超越したスタイルに人々を繋げること。そして最も重要なのは、埋立地に行く衣服をなくすこと」だという。
- リセール市場は爆発的に拡大している。古着販売のThredUpと調査会社のGlobalData Retailによると現在の320億ドルから2023年には510億ドルまでに拡大すると予想されている。
リーバイスが再販ゲームに参入した。
同社は、「Levi's SecondHand」と呼ばれる、中古のジーンズとジャケットを販売し、購入するための独自のプログラムを開始した。
古いデニムをこのストアに持ち込んだ顧客は、アイテムの製造年、状態、元の小売価格に応じて5ドルから35ドルのクレジットを得ることができる。
例えば、過去10年間に製造されたアイテムは、ジーンズで5ドルから15ドル、トラッカー・ジャケットで5ドルから20ドルのクレジットが得られる。最も高価な下取り品は、リーバイス・プレミアムのコレクションや20年以上前に作られた製品だ。どちらもクレジットの上限は、ジーンズで30ドル、トラッカー・ジャケットで35ドルだ。
アイテムが再販できるほどの状態ではない場合でも、ユーザーは5ドルのクレジットを受け取り、リーバイスがそれをリサイクルする。
このクレジットはリーバイスの店舗やウェブサイトで利用できる。
中古のデニムは下取りされた後、プロの手でクリーニングされ、Levi's SecondHandに出品される。サイト内の記述によると、その目的は「これまでになかった、時代を超越したスタイルに人々を繋げること。そして最も重要なのは埋立地に行く衣服をなくすこと」だという。
リーバイスの最高マーケティング責任者であるジェニファー・セイ(Jennifer Sey)はプレスリリースで、「我々の信念は、あなたが着るものを愛し、それとともに長く暮らすべきだということ。購入したものを本当に気に入っているか、考えてみてほしい」と述べた。
リーバイスはEコマースと物流のスタートアップであるTroveと協力して、クリーニング、在庫管理、フルフィルメントを行っている。
持続可能性やファッションが環境に与える影響への意識が高まる中、リセールは人気のトレンドであり続けている。国連欧州経済委員会の2018年の報告書によると、ファッション産業は、世界の二酸化炭素排出量の約10%、世界の水の消費量の20%を占めている。リセール事業者は、顧客に古着を買ってもらうことで、新しい商品の製造による排出ガスや廃水を減らすことができると期待している。
古着販売のThredUpと調査会社のGlobalData Retailによると、リセール市場の規模は現在の320億ドル(約3兆3800億円)から2023年までに510億ドル(約5兆3400億円)に拡大すると予想されている。
また、リーバイスの製品はThredUpやPoshmarkなどのリセール市場で人気のブランドなので、ユーザーがすでに所有しているアイテムを現金化することができるようにすれば、デニム販売業者に利益をもたらすことになるかもしれない。
[原文:Levi's is jumping into the $32 billion resale market with its own program for worn jeans and jackets]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)