台風14号の気象衛星(可視画像)。10月6日(火)15時。
提供:ウェザーニュース
6日(火)15時現在、台風14号(チャンホン)は日本の南の海上でほとんど停滞しています。台風の発達に適した環境の領域を進んでいるため、勢力を少しずつ強め、衛星画像でも台風の雲の渦巻が次第にはっきりとしてきました。
予報円は依然として非常に大きい
台風14号の予想進路
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台風は週末にかけて発達しながら北西に進み、奄美や九州に接近するおそれがあります。その後は日本列島の南岸を東に進む予想ですが、10日(土)以降は予報円が非常に大きく、11日(日)15時は九州から関東を覆うほどです。
現段階では進路やスピードの予想の幅が非常に大きく、正確に絞り込むのが難しい状況です。(※予報円の大きさは台風の強さや大きさではなく、進路の不確実性を示します。)
▼台風14号 10月6日(火)15時
- 存在地域:日本の南
- 移動:ほとんど停滞
- 中心気圧:992 hPa
- 最大風速:秒速23メートル (中心付近)
- 最大瞬間風速:秒速35メートル
東に進路を変えるタイミングや場所に大きな違い
世界各国の予測。10月6日(火)14時時点。
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ヨーロッパやアメリカなど世界各地の気象機関が計算したシミュレーション結果で今後の位置を比較すると、沖縄付近を通過して西に進む予測はなくなり、ほとんどが北から東へ進路を変える方向に揃ってきました。ただ、進路を変えるタイミングや場所には依然として大きな幅があります。陸地の近くを通るかどうか、接近のタイミングがいつになるかを細かく絞り込めない状況です。高気圧の勢力やジェット気流の位置、上空の気圧の谷の近づくタイミングなどにより、進路が変わりますので、随時最新の情報を確認するようにしてください。
秋雨前線の北上で明日は関東など雨が降り出す
10月7日(水)夜の雨の予想。
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台風の接近に先駆けて秋雨前線が北上し、太平洋側の早い所では明日7日(水)午後になると雨が降り出します。夕方から夜にかけては関東以西の太平洋側の広い範囲で雨となる見込みです。
台風の動きが遅いため、週末から週明けにかけて雨が降りやすくなります。台風が日本列島の近い進路を進んだ場合は、大雨となるおそれがありますので、今後の情報に注意が必要です。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風14号の名前「チャンホン(Chan-hom)」はラオスが提案した名称で、木の名前が由来です。
(文・ウェザーニュース)
"ウェザーニュース"より転載(2020年10月6日公開の記事)
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