- 家具大手のイケアは、リサイクル品や再生可能な素材を使用した家具など、サスティナブルな製品だけを販売する最初の店舗を2020年秋にオープンすると発表した。
- 出店する場所は、スウェーデンのリサイクルモール「リトゥーナ」だ。
- この発表と同じころ、イケアの親会社であるインカ・ホールディングが2030年までに「カーボン・ポジティブ」になるために6億ユーロ(約750億円)の追加投資を行うことを発表した。
- 「カーボン・ポジティブ」とは、企業が温室効果ガスを排出した量よりも多く除去している状態を指す。
2020年秋、家具大手のイケア(Ikea)は、リサイクル家具やサスティナブルに製造された商品だけを販売する最初の店舗をオープンする。出店場所は、スウェーデンのエスキルスチュナ市にある世界初のリサイクルモール「リトゥーナ(ReTuna)」で、このモールで販売される商品は、すべて再生品かリサイクル品だ。
「気候変動による危機は理論では解決できない。実践しながら解決していくしかない」と、イケア・スウェーデンのサスティナビリティ・マネージャー、ヨーナス・カーレヘッド(Jonas Carlehed)はプレスリリースで述べた。
新店舗の開店はイケアの「2030年までに気候に与える影響をそれぞれの製品ごとに70%削減する」という計画の一環で、さらに、同じく2030年までにリサイクル素材や再生可能な素材を利用した製品だけを生産するようにすると発表した。
2017年のアメリカ環境保護庁の報告によると、アメリカの家庭ごみのうち、家具が980万トンもあったという。
「イケアは、サスティナブル活動に参加する単なる一組織ではなく、それをリードする存在となりたいのだ」とカーレヘッドは述べた。
この発表は、イケアの親会社であるインカ・ホールディングの幹部は、2030年までに「カーボン・ポジティブ」を実現するという大きな目的を果たすために、約6億ユーロ(約750億円)を投じて、再生可能エネルギーの利用促進やサスティナブルな生産体制を実践すると発表したのと同じころに行われた。
「カーボン・ポジティブ」とは、企業が「カーボン・ニュートラル(二酸化炭素排出量ゼロを達成すること)」を超えて、さらに温室効果ガスを大気中から除去することを意味する。
イケアによると、同社は事業を展開する30カ国で、消費するよりも多くの再生可能エネルギーを生成するという2020年の目標を達成したという。
[原文:Ikea is opening its first second-hand store in a mall that only sells recycled or reused products]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)