- フェイスブックが所有するCrowdTangleの分析によると、保守的な報道機関からのフェイスブックへの投稿は、非常に多くの反応がある。
- しかし、同じくフェイスブックが所有するインスタグラムはまったく逆で、BLM運動や気候変動に関するリベラルなメッセージによって支配されている。
- ピュー研究所によると、インスタグラムのユーザーは若年層に偏っていて、これが2つのプラットフォーム間のイデオロギーのギャップの理由かもしれないという。
最新の調査データによると、インスタグラム(Instagram)はフェイスブック(Facebook)よりもはるかにリベラルだという。
そして、インスタグラムのユーザーはフェイスブックユーザーよりも、ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動や気候変動への支持といったリベラル寄りのメッセージをシェアする可能性が高い。
これはAxiosで報じられた、フェイスブックが所有するCrowdTangleによるデータ分析の結果で、インスタグラムで最も人気のあるコンテンツとして、気候変動、BLM運動と反トランプ抵抗運動が上げられている。一方、フェイスブックでは、トランプ陣営のスローガン「Make America Great Again(アメリカを再び偉大な国に)」が、インスタグラムの2倍以上の反応を得ていた。
ピュー研究グループ(Pew Research Group)の調査によると、インスタグラムのユーザーはフェイスブックよりも若年層に偏っている。65歳以上の回答者では、わずか8%しかインスタグラムを利用していないが、フェイスブックの利用率は約50%に跳ね上がる。この年齢層の違いは、2つのソーシャルメディアプラットフォームでの政治的イデオロギーの人気の違いの理由の一つになるだろう。一般的には自由主義的な思想は若年層に偏り、保守主義的な思想は年配層に偏る傾向があると言われているからだ。
CEOのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)を初めとする同社幹部は、同社のソーシャルメディア・プラットフォームが党派的に偏向していないと長い間主張してきた。フェイスブックのインタラクション(「いいね!」とコメントの合計)のランキング上位は、FOXニュースと保守的なYouTubeクリエイター、ベン・シャピーロ(Ben Shapiro)によって支配されているが、フェイスブックのニュースフィード責任者、ジョン・ヘゲマン(John Hegeman)は、この方法でコンテンツの人気を測定することに異議を唱えた。
「これらのリストは、多くの人がFBで見たということを表していない」とヘゲマンは7月にツイートしている。
「投稿の中には、多くのインタラクション、つまり『いいね!』やコメントを得るものもあるが、それは、多くの人がフェイスブックで目にする膨大なページのごく一部にすぎない。これらのページのニュースは、フェイスブックで最も閲覧されているニュース記事ではない」
多くのインタラクションがあったとしても、そのニュース記事はほとんどのユーザーにとって必ずしも重要ではなく、本当に重要なのはリーチだとヘゲマンは述べている。
「何が人気があるかをより正確に知る方法は、リーチ(インプレッション)の数を見ることだ」
フェイスブックはインプレッションのデータを公開していないが、ヘゲマンによると、いつになるかはわからないが公開する方法を模索しているという。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)