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「#ワークマン女子」ってなに? ユニクロ追撃の秘策は“インスタ映え”だけではない…急成長企業の次の一手

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「#ワークマン女子」の店舗には、撮影スポットがちりばめられている。

撮影:横山耕太郎

ワークマンは2020年10月16日、女性をメインターゲットにした新コンセプトストア「#ワークマン女子」を、横浜市の商業施設「コレットマーレ」にオープンした。

作業服のイメージを一新し、カジュアルな一般服を押し出した新業態「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」を大ヒットさせたワークマン。

今回の新コンセプトストアでは、女性客をターゲットに据え、「インスタ映え」にこだわった設計だという。ワークマンが狙うSNS作戦は奏功するのか?

ピンクの巨大ブランコを設置

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ピンクのブランコに加え、ゆるキャラ「わくこ!」とも写真を撮れる。

撮影:横山耕太郎

入口には巨大なピンクのブランコが設置され、自由に写真撮影ができる。

「インスタ映え」するスポット作りを担当したワークマン販売促進グループチーフの牧野純子氏は、ブランコの狙いについてこう話す。

「当初、インスタ映えスポットは男性職員だけで考えており、地味な見た目が多かった。そこから女性の意見を取り入れて、分かりやすく、派手なものに変えました。直径40センチほどの大きなバラは小顔効果を狙っています

店舗の一角、靴売り場の足元には大きく「#ワークマン女子」の文字が

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靴売り場の床にはも「#ワークマン女子」の文字。

撮影:横山耕太郎

商品を履いた状態で靴を撮影することができる

ワークマン女子

足元の枠に合わせて、靴を撮影できるコーナー。

撮影:横山耕太郎

紙袋にも、SNS投稿してもらうための工夫が

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撮影:横山耕太郎

ワークマンでは、インフルエンサーの意見を商品開発に積極的に取り入れている。店舗にあるQRコードを読み込むと、商品紹介動画などが見られる

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撮影:横山耕太郎

約20枚用意されたマグネットを使って、写真撮影ができるスポットも

ワークマン女子

撮影:横山耕太郎

試着室の前にも撮影スポット。大きなバラを使って、小顔効果も演出

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撮影:横山耕太郎


ワークマン再建の立役者「女性向け伸びしろ大きい」

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専務取締役の土屋哲雄氏。ワークマンの新業態を成功させた立役者として知られる。

撮影:横山耕太郎

作業服など職人向け商品から、アウトドア用ウェアなど一般客向けの商品を拡大させてきたワークマンは、高機能かつ低価格をウリに売り上げを伸ばしてきた。2017年3月期に71億4200万円だった純利益は、2020年度3月期には133億6900万円と倍増した。

元祖・ワークマンは現在663店舗。扱う商品は職人・作業員向け商品が8割で、一般向け商品が2割。2018年に1号店を出店したWORKMAN Plusは、一般向け商品の比率を6割まで高め、9月末現在で222店舗に増えている。今後もワークマンからWORKMAN Plusへの転換も進めるという。

新店舗「#ワークマン女子」は取り扱いをすべて一般向け商品とし、今後10年で400店舗の出店を目指す。もちろん、その視線の先には、一般向け衣料の王者ユニクロの姿がある。

ワークマン専務取締役・土屋哲雄氏は、「女性用のアウトドアウェア(の市場)は男性よりも大きく、競合も少ない」と指摘する。

土屋氏は東京大学卒業後に三井物産に入社。2012年にワークマンの専務取締役に就任し、WORKMAN Plusを成功させ、一躍注目企業に押し上げた人物だ。

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ワークマンの商品で全身をコーディネートしても1万円程度。低価格が魅力だ。

撮影:横山耕太郎

ワークマンではこれまでも、インフルエンサーを通じた情報発信を行うなどSNSに注力してきた。女性をターゲットにした新業態では、お客によるSNS発信にも期待している。

「WORKMAN Plusには女性客も多く来てもらっていますが、35~40歳がボリュームゾーン。SNSを活用するインスタ世代はまだ多くない。若い女性を増やすことができれば、彼氏や家族などもつれてきてくれ、男性客を増やすことにもつながる」(土屋氏)

女性客を引き付けるためには、もちろんインスタ映えだけでは十分ではなく、「デザインで売れるような商品の開発が必要だ」と話す。

「『#ワークマン女子』の売り場面積は女性向けが4割、男性向けが4割、ユニセックス2割で構成しています。ただこれまで男性中心の商品開発を行ってきたので、商品数で見れば男性向けは女性向け商品の約4倍あります。

今後はデザイン性の高い女性用商品をどんどん開発を進めていきたい。まだ大きな伸びしろがあると思っています」

商品の高い競争力に加え、SNSを活用したPRで顧客を拡大してきたワークマン。今回の新業態「#ワークマン女子」でも、狙い通り客層を拡大できるのか注目される。

(文・横山耕太郎

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