auはiPhone 12およびiPhone 12 Proを10月16日午後9時より予約を開始。
撮影:平澤寿康
KDDIは10月16日、「iPhone 12」および「iPhone 12 Pro」の予約開始に合わせて、端末価格を発表するとともに、新たに実施するキャンペーンや5Gエリア展開について説明を行った。
5500円値引きなどおトクな施策を用意
本体価格はiPhone 12が10万3430円から、iPhone 12 Proが12万7495円から。
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予約開始は10月16日午後9時から。両モデルとも、発売日は10月23日の午前8時となる。
発表された価格はiPhone 12が10万3430円から、iPhone 12 Proが12万7495円からとなる。
また、10月15日から11月30日までの期間限定で実施されるキャンペーン「5G秋トクキャンペーン」が適用されると、5500円の割引を受けられる。
「5G秋トクキャンペーン」で5,500円引きとなり、かえトクプログラムも利用可能。
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KDDIはiPhone 12シリーズ向けにも、一定の支払条件と購入端末の返却を条件に、実質的な端末価格が抑えられる「かえトクプログラム」を用意。
おトクになる金額は一概には言えないが、iPhone 12(64GB)を新規契約で購入した場合、2410円×23回分+4万8000円(24回目)に分割され、条件をクリアできれば、最終回(24回目)分が免除されるので、実質負担額は約46%減の5万5430円となる
iPhone 12シリーズの残りの2機種「iPhone 12 mini」「iPhone 12 Pro Max」は、どちらも11月6日午後10時予約開始、11月13日午前8時発売となる。
“学割”は学生じゃなくても29歳まで適用可能
対象料金プランを契約する29歳以下の契約者に向けた割引きプログラム「auワイド学割」を10月16日より提供開始。
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iPhone 12の発売に合わせた新料金プランは用意されなかったものの、新しい割引プログラム「auワイド学割」を用意し、10月16日から提供開始することも発表した。
従来の「auの学割」では、25歳以下の利用者が一定期間の割引きを受けられたが、auワイド学割ではその対象を29歳以下の利用者に拡大。
対象の料金プランを契約している29歳以下の利用者であれば、学生でなくともauワイド学割が利用でき、契約翌月から6カ月間、月額1000〜1600円の割引を受けられる。
バンドルプログラムの契約者のうち65%が29歳以下のため、その若年層に向けたプログラムと説明。
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KDDI代表取締役社長の髙橋誠氏は、データ使い放題の「データMAX 5G」に、Netflix(ネットフリックス)などのコンテンツサービスを加えたバンドルプランについて「若年層の利用が大きく伸びており、バンドルプラン利用者の約65%が29歳以下になっている」と話す。
auワイド学割は、そういった若年層に向けた新たな割引プログラムとなっている。
5Gの人口カバー率は2021年度末までに90%目指す
2020年末までに47都道府県全てで5Gサービスを開始し、21年度末までに5Gの人口カバー率を90%にすると表明。
撮影:平澤寿康
iPhone 12シリーズの登場によって、今後KDDIが扱うスマホは、全機種5G対応となる。そこで髙橋氏は、「これまで5Gエリアの情報をうまくお伝えできていなかったので、ここで明確にお話ししたい」と述べ、5Gエリアの展開について言及した。
これまでは、5Gの基地局を2020年度末までに約1万局、2021年度末までに約5万局整備するとしていた。
今回はより具体的な情報として、2020年末までに47都道府県の全てにおいて5Gサービスの提供を開始し、2021年度末までに全国の人口カバー率を90%にすると表明した。
記者会見に登壇したKDDI代表取締役社長の髙橋誠氏。
撮影:平澤寿康
このような積極的な5Gエリア展開の要因となるのが、既存の4G向け周波数の5G転用だ。
iPhone 12シリーズは18種類の5Gバンドに対応しており、KDDIが展開している3.7GHz帯域の5G(Sub 6)バンドに加えて、4Gで利用している3.5GHz、2.1GHz、1.7GHz、700MHzを5G転用した場合でも利用できるという。
髙橋氏は、「エリア拡大が早ければ早いほど新しい世代のユーザーが増え、新しいサービスをお届けできるようになる」と、5G基地局の開局に加え、4G周波数の5G転用も含めた積極的なエリア展開を進めることを強調した。
アップルと協力し、ネットワークの独自機能に対応
アップルと協力して5Gネットワークの最適化を行い、高速スループットと長時間バッテリー駆動を両立する「スマートデータモード」に対応。
撮影:平澤寿康
さらに、KDDIではアップルと協力して5Gネットワークを最適化し、iPhone 12利用時に高速スループットと長時間バッテリー駆動を両立する「スマートデータモード」に対応すると発表。
髙橋氏は「(スマートデータモードを)サポートするキャリアは世界的に見ても少ない」とKDDIの強みを強調しつつスマートデータモードを活用した「au 5Gエクスペリエンス」を新たに提供すると表明した。
iPhone 12シリーズにスマートデータモードを活用した判定機能を盛り込み、5Gエリアに入ると自動的にコンテンツが高画質化する「au 5Gエクスペリエンス」も提供。
撮影:平澤寿康
これは、iPhone 12シリーズにスマートデータモードを活用した判定機能を盛り込むことで、データMAXに契約しているiPhone 12シリーズ利用者が5Gエリアに入ると、コンテンツサービスから送信される動画データが自動的に高画質なものへと切り替われるというものだ。
髙橋氏は「5Gの利用体験としては非常にわかりやすく、ネットワークの低遅延化にもつながる。データ使い放題サービスを提供するキャリアにしかできないサービスで、現時点ではauしか提供できない」と強調した。
なお、au 5Gエクスペリエンスは当初はiPhone 12シリーズから提供を開始し、今後Androidも含めた機種へも広げていきたいとした。
12月までに低価格の新料金プランが登場へ
新料金の展開時期についても語った髙橋誠氏。
撮影:平澤寿康
質疑応答では、政府から料金の引き下げを要請されていることについての質問があった。
これに対し髙橋氏は、「総理からの指摘は国際的に見て遜色のない料金を、ということなのでその点については検討している」と回答。
一方、総務大臣が事業者間の競争を促す政策を取りまとめるという報道があることを取り上げ、「それについては総務省が政策としてやってきた(キャリアの)乗り換えの話などをまとめて方針が出されるだろう」との見通しを示した。
そして、「競争促進のルールをしっかり踏まえてやってきたし、国際的に遜色のない料金を出していく。総理も急げ急げとなっているので、12月や1月といったタイミングではなく、もう少し早いタイミングで(新しい料金を)示せるだろう」と述べた。
(文、撮影・平澤寿康)