「先行き不安」のいま知りたい将来のための長期資産形成のポイント

土肥武史さん

土肥武史(執行役員 デジタル・マーケティング部担当 兼 ダイレクト・マーケティング部長)。三菱銀行(現三菱UFJ銀行)からダイヤモンド投資顧問(現三菱UFJ国際投信)年金運用部へ。リスク管理部長、運用企画部長、クオンツ運用部長などを経て、2017年ネット直販開業準備室長、2018年より現職。

コロナショックに見舞われた2020年の株式市場。そのまま低迷期に入るかと思いきや、日経平均株価はコロナショック前の水準に近付いている。まるでジェットコースターのような市場の変動を見て、資産運用を躊躇した人もいるだろう。老後を見据えて中長期で運用したいが、市場の変動に一喜一憂したくない——。そんなニーズを持つ人の選択肢となるのが、「マーケットニュートラル型」ファンドだ。はたして、どのような仕組みのファンドなのか。2020年9月に「百戦錬磨の名人ファンド」の販売を開始した三菱UFJ国際投信の執行役員、土肥武史氏に解説してもらった。

長期投資、リスク抑制、運用実績——個人投資家のニーズへの答え

土肥武史さん

いま、個人投資家の投資マインドが高まっている。もともと長引く低金利で「貯蓄から投資へ」が根づきつつあったが、国もその流れを「NISA」や「つみたてNISA」など制度面から後押し。さらに金融庁の報告書*1に端を発した「老後2000万円」問題もあり、資産運用の必要性を感じる人は増加傾向にある。(*1 金融庁金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」)ただ、資産運用に強い関心を持ちつつも、最初の一歩を踏み出せない人も多い。土肥氏は次のように分析する。

「株式市場は価格変動が大きい。直近のコロナショックでも、2020年2月末から3月末の1カ月間でTOPIXは6%ほど下がりました。私たちはリスクを抑えた資産形成の方法として、長期分散積立投資を提案してきています。しかし、より多くの方に資産形成を始めていただくには、長期分散積立投資だけではなく、資産運用の世界への架け橋となるような商品――株式市場全体の値動きに左右されない安定的な収益の確保を目指す商品――も必要があると考えました」(土肥氏)

資産運用に躊躇している層は、具体的にはどのような金融商品を求めているのだろうか。三菱UFJ国際投信が個人投資家に独自のヒアリング調査を行ったところ、浮かび上がったニーズは主に3つに集約された。「老後の資産形成に向けて5年以上の長期投資をしたい」「運用期間中に運用成績が大きくマイナスになることを避けたい」「運用実績を確認してから投資を決めたい」だ。

じつはこれらのニーズを満たすと考えられるファンドを三菱UFJ国際投信はすでに運用していた。機関投資家向けに提供している私募ファンドだ。このファンドは2004年4月に設定。運用期間中にはリーマンショックや東日本大震災などの経済危機があったが、2020年7月末までの約16年間でプラス52%(年率では約2%)のリターンという安定したパフォーマンスを収めていた。

「このファンドの商品性や実績ならば、株式市場の変動に左右されずに安定した資産運用をしたいというお客様のニーズを満たせるのではないかと考えました。そこで、このファンドのマザーファンドである『日本株マーケットニュートラル・マザーファンド』を活用した公募ファンドを新たに組成し、個人投資家も購入いただけるようにしました。それが『百戦錬磨の名人ファンド』です」(土肥氏)

価格変動リスクを避けてリターンの獲得を目指す仕組み

土肥武史さん

「百戦錬磨の名人ファンド」のマザーファンドの過去16年間の値動きを月次で見ると、+4.1%~-3.2%とその幅が小さいことに驚く。また、リーマンショックや東日本大震災など株式市場が大きく下落したときにも、相対的に安定した運用実績を収めてきた。なぜそのような芸当ができたのか。それは同ファンドが日本株式のマーケットニュートラルという手法で運用されているからだ。

「マーケットニュートラルは『買い』と『売り』のポジションを組み合わせて運用する手法で、市場全体の値動きには左右されにくい運用手法です。では、どこでリターンを得るのか。じつは、買いは相対的に『魅力のある銘柄群』、売りは相対的に『魅力のない銘柄群』を選んでポートフォリオを組んでいます。これにより、当ファンドのマーケットニュートラルは『株式市場全体の上昇に追随しない」というデメリットがあるものの、『株式市場全体の下落の影響を受けにくい」というメリットの享受を期待することができます。なお、理論的には、市場全体を『魅力のある銘柄群』が上回る、『魅力のない銘柄群』が下回る場合がファンドのプラス寄与となり、逆の場合はマイナスの影響を与えることになりますが、実際の損益は『魅力のある銘柄群』の『魅力のない銘柄群』に対する相対的パフォーマンスで決定するんです。」(土肥氏)

銘柄選択は、マルチファクターモデルと呼ばれる計量モデルを活用するが、経験豊富な運用チームがチューニングしている。特定のテーマに限定せず、規模も制約がないので、選択される銘柄の幅が広く、柔軟なポートフォリオを組める点も特徴だ。

運用報酬は成果報酬型で、運用コストを低減

三菱UFJ国際投信

個人投資家にとってうれしい特徴は他にもある。成果報酬型の報酬体系だ。「百戦錬磨の名人ファンド」で三菱UFJ国際投信が受け取る報酬は、基準価額が実質的な過去最高値を更新したときのみで(最高値更新分の15%(税抜))、下回っている間は報酬を受け取らない。購入者がどのタイミングで購入していたとしても、ファンドを保有している全員に利益が出ている状況でしか報酬が発生しないことも納得感がある。

成果報酬を導入しているファンドは他にもあるものの、委託会社の報酬が基本報酬と成果報酬の2階建てになっていたり、販売会社へ支払う報酬が別途発生したりするケースがほとんどで、「百戦錬磨の名人ファンド」のように投資家から受け取る信託報酬を運用を行う委託会社の成果報酬と受託会社の基本報酬のみ(※ファンドではその他費用が掛かる)としているファンドは、2020年9月7日時点で国内公募追加型株式投資信託(ETF除く)の中で日本唯一だという。なぜこのようなスキームにしたのか。土肥氏は報酬体系に込めた思いをこう語る。

「私たちは、お客様と同じ方向を向いて、資産成長の喜びをともに分かち合いたいと考えています。その思いから開発したのが今回の成果報酬型の報酬体系です。『成果報酬型は運用会社が儲けたいがために過剰に価格変動リスクを取りに行くのでは』と懸念する議論もあるようです。しかし、当ファンドは日本株式のマーケットニュートラル型という株式市場の値動きに左右されず安定したリターンの獲得を目指す運用戦略ですので、そのようなことは起こらないのではないかと考えています。私たちは、株式市場全体の価格変動リスクを厳格に管理しつつ、収益の源泉となる銘柄選択に専念します」(土肥氏)

ただ、このような報酬体系にしても、購入時の手数料や販売会社の管理費用がかかれば魅力が半減しかねない。そこで三菱UFJ国際投信は、「百戦錬磨の名人ファンド」を同社の直販チャネル「mattoco(マットコ)」で販売。販売会社に支払う手数料が不要になるため、成果報酬型報酬体系の恩恵をそのまま受けられる。直販と聞くとハードルの高さを感じる人がいるかもしれないが、『mattoco』は、スマホやPCで手軽に取引することが可能だ。

魅力たっぷりの「百戦錬磨の名人ファンド」だが、このファンドはどのような人に向くのか。土肥氏は最後に次のように語ってくれた。

「リスクを避けながら安定的なリターンの獲得を目指したいというニーズをお持ちのお客様におすすめしたいですね。具体的には、資産運用を検討されているミレニアル世代や老後資金を着実な運用でつくりたいとお考えのミドル世代の現役層、まとまった退職金をあまり大きなリスクをとらずに運用したい退職前後の方々には有力な選択肢になるのではないでしょうか。また、成果報酬型の報酬体系は、コスト意識の高いお客様にもご検討いただけるものと考えています。このファンドの特色を活かして、ぜひお客様の資産形成をお手伝いしたいと考えています」(土肥氏)



「百戦錬磨の名人ファンド」について詳しくはこちら。

「百戦錬磨の名人ファンド」のリスクと費用についてはこちら。


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・投資はお客さま自身の判断と責任で行っていただく必要があり、投資知識や投資対象商品への理解に不安がある場合は投資をお控えください。また、投資の判断の基礎となる投資方針については、一般的に、資金使途や投資期間、経済状況やリスク許容度等を総合的に勘案した上で、適宜見直しを行うことが望ましいとされています。

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三菱UFJ国際投信株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第404号/一般社団法人投資信託協会会員/一般社団法人日本投資顧問業協会会員

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