「Facebook Dating」の画面。
- 「Facebook Dating(フェイスブック・デーティング)」がついにヨーロッパでリリースされた。
- このアプリ内の機能は、Facebook上の好み、興味、活動をもとにマッチングをする。
- 当初はバレンタインデーに合わせてスタートする計画だったが、欧州連合(EU)の規制当局がデータ保護の懸念から計画を延期していた。
- 当局は、このアプリ内の機能が個人情報をどのように処理するのか、フェイスブックから「詳しい説明」が提供されたとしている。
フェイスブックがついにアプリ内のマッチング機能「Facebook Dating」をヨーロッパでリリースした。当初は2月のバレンタインデーに合わせてスタートする計画だったが、9カ月遅れとなった。
アイルランドの規制当局からのデータ保護に対する懸念を受け、計画は延期されていた。
Facebookアプリの新しいタブとして表示されるこの機能は、ユーザーのFacebook上の好み、興味、活動をもとにマッチングする。ユーザーは相手に「Like(いいね)」やメッセージを送ることができ、特に関心のある相手には「Secret Crush(恋愛対象)」 —— デートアプリ「Tinder(ティンダー)」の「Super Like(超いいね)」と似ている —— を送ることもできる。
ブルームバーグによると、アイルランドのデータ保護委員会のグラハム・ドイル(Graham Doyle)副委員長は、このアプリ内の機能が個人情報をどのように処理するのか、フェイスブックから「詳しい説明」が提供されたと話している。
ドイル副委員長は「ローンチ後も引き続き、プロダクトを監視し続ける」と述べた。
Facebook Datingは、マッチング相手としてFacebook上ですでに友達になっている相手を表示することはしない。Dating機能を使っていること、そこでどのような活動をしているかをニュースフィードに表示することもしないと、フェイスブックはコメントしている。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、Facebook Datingのリリースは予定日のわずか10日前に知らされたと、アイルランドのデータ保護委員会は2月に語っている。規制当局は、ローンチに先駆けてフェイスブックがきちんとしたデータ保護評価を行っていないのではないかと懸念していたという。
アメリカでは、Facebook Datingは2018年の正式発表を経て、2019年9月にサービスを開始した。
フェイスブックは10月22日(現地時間)、「より多くの人々に興味やイベント、グループといった共通点を通じて、大切なつながりを見つけてもらうため、わたしたちはヨーロッパでFacebook Datingを立ち上げます」とコメントした。
2004年にマーク・ザッカーバーグ氏が立ち上げた同社は、Facebook Datingの機能が使える20カ国で15億組以上のマッチングを生み出したとしている。
デートアプリは好調だ。「Tinder」や「Hinge(ヒンジ)」などを運営するマッチ・グループ(Match Group)は9月、会員数が2019年の910万人から11%増の1010万人に伸びたと発表した。
(翻訳、編集:山口佳美)