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「中国から黄砂に乗ってウイルスが来る」…北朝鮮メディアが市民に警告

2020年10月21日、北朝鮮国営の朝鮮中央テレビの天気予報。中国から黄砂が来ると警告している。

2020年10月21日、北朝鮮国営の朝鮮中央テレビの天気予報。中国から黄砂が来ると警告している。

KCTV

  • 北朝鮮は、中国からの黄砂がコロナウイルスを乗せてやってくる可能性があるとして、市民に外出しないように警告した。
  • 朝鮮中央テレビは10月21日、砂嵐が22日にやってくると警告した。 労働新聞は、嵐が「悪意のあるウイルスに侵入する危険性」があると述べた。
  • 黄砂は、北東アジアではよくある現象だ。それがコロナウイルスを運ぶことができるという証拠はない。COVID-19は主に人間の密接な接触によって拡大する。
  • 北朝鮮はCOVID-19の症例がゼロであると主張していますが、専門家はそんなことは不可能だと述べている

北朝鮮は、中国からの黄色い砂嵐が国境を越えてCOVID-19を持ち込む可能性があるので市民は屋内にとどまるように、と警告した。

BBCモニタリングによると、10月21日に、北朝鮮のテレビ放送の天気予報は、黄砂が22日に到着するとした。23日の時点で、砂嵐がどうなったかはわからない。しかし、ウイルスがそのような方法で拡散するという科学的な証拠はない。

北朝鮮は、2020年1月にはすでに厳しい国境封鎖を行っていて、これまでCOVID-19の症例がゼロであると主張している。専門家は、コロナウイルスの感染例がゼロというのはほとんど不可能であると述べている

朝鮮労働党の機関紙、労働新聞は「悪意のあるウイルスが侵入する危険性」があると報じた。記事には、COVID-19は「空気によって伝播される」可能性があり、嵐が危険をもたらすと書かれていた。同紙は、「黄砂による被害を徹底的に防止することは、検疫前線を通過させないための喫緊の課題である」としている。

確かに、新型コロナウイルスはしばらく空気中にとどまることがある。

「より小さい液滴や粒子は、数分から数時間にわたって浮遊したままであり、気流に乗って遠くに移動することができる」とアメリカ疾病予防管理センター(CDC)は10月5日に述べている

しかし、同センターはそれで感染する可能性は極めて低いとしている。

「遠く離れた場所にいる人や、感染者がいた数時間後に同じ空間に入った人に効率的に広がった(繰り返し、急速に拡散した)証拠はない」

22日、在北朝鮮のロシア大使館はフェイスブックに、すべての訪問者と職員に、屋内で砂嵐が過ぎるのを待つよう命じたと書いている



2020年7月2日、平壌で開かれた朝鮮労働党中央委員会の政治局会議に出席した金正恩委員長。

2020年7月2日、平壌で開かれた朝鮮労働党中央委員会の政治局会議に出席した金正恩委員長。

Associated Press

「砂嵐の接近が予想されるため、すべての外国人は、10月22日の朝から、出入り口を締め、家に滞在し、窓もしっかりと閉めてることを強く推奨されている」

同大使館はまた、砂嵐が北朝鮮にコロナウイルスを持ち込む可能性があることを示唆した。

「これらの措置は、『黄砂』の粒子と一緒に新型のコロナウイルスが共和国の領土に持ち込まれる可能性があるという事実によるものである」と大使館は述べた。

韓国の北朝鮮関連ニュース専門の独立系ニュースサイト、NKニュースは22日、「平壌の路上では市民の姿はほとんど見られなかった」と報じた。

北朝鮮メディアが報じている黄色い砂塵は、モンゴルや中国の砂漠の砂が風で吹き上げられ結果、生じるものだ。この現象は、年に3回程度の頻度で発生する。

[原文:North Korea told citizens to stay inside, claiming (with no scientific basis) that a storm of yellow dust coming from China was carrying COVID-19

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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