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武装した極右集団の温床ミシガン州では、"投票所への銃の持ち込み"は禁止できないだろうと警察が発言

武装した人

州議会議事堂の前には、極右集団のメンバーの姿が(2020年10月17日、ミシガン州)。

Seth Herald/Getty Images

  • 大統領選を前に、アメリカのミシガン州では警察署長らが投票所への銃の持ち込みを取り締まることはできないだろうと話している。現地の放送局WKARが報じた
  • 11月3日の投票日に有権者が脅迫を受けるのではないかとの懸念から、ミシガン州ではジョスリン・ベンソン(Jocelyn Benson)州務長官が投票所への銃の持ち込みを禁止した。
  • ミシガン州では最近、"ミリシア"と呼ばれる極右武装集団のメンバーたちがウィットマー知事の拉致・殺害を計画したとして、逮捕されている
  • 州都ランシングにある州議会議事堂の周辺には、自らの存在感を示そうと重武装したデモ参加者がしばしば集まっている。

ミシガン州の警察署長らは、投票所への銃の持ち込みを禁止するのは難しく、取り締まりはできないだろうと話していると、現地メディアが報じた。

大統領選まで残り1週間を切る中、投票日に武装集団から有権者が脅迫を受けるのではないかとの懸念から、ミシガン州当局は今月、投票所への銃の持ち込みを禁止した。

禁止令を出したジョスリン・ベンソン州務長官は、投票所に武装した人間がいると「有権者や選挙関係者などに混乱や恐怖、威圧感を与えるだろう」と指摘した

禁止令は「投票所、有権者が出入りするために使用する廊下、または投票所のある建物の入口から100フィート(約30メートル)以内」で大っぴらに銃を携帯することを禁止している。

ところが、10月26日のWKARへのコメントで、Michigan Association of Chiefs of Policeのロバート・スティーブンソン(Robert Stevenson)氏は、銃の持ち込みを取り締まる方法が分からないと述べた。

「署長たちは、取り締まらないとは言っていない。どうすれば取り締まれるのか分からないと言っているのだ」

10月22日には、銃を持つ権利を主張する団体がこの禁止令の正当性を問う訴訟を起こしたと、デトロイト・ニュースが報じた。禁止令に反対する人々は、これは武器を所有し携帯する権利を保障する合衆国憲法修正第2条に反するものだと主張している。

スティーブンソン氏はこの議論の中で、警察はどちらかの肩を持つものでもないと強調した。

「わたしたちは、それがどんなものであれ法律に従いたいと考えている」

「わたしたちの元には、わたしたちがミリシアや白人至上主義者を支持し、投票所に銃を持ち込ませようとしていると非難するヘイトメールが大量に送られてくる。だが、それは真実ではない。わたしたちはただ、自分たちが従うことのできる明確な法律を求めているだけで、それが今、ここにはない」

ミシガン州では、いわゆる"ミリシア"と呼ばれる極右武装集団による活動が増えている。

禁止令が出る少し前には、ミシガン州のウィットマー知事の拉致・殺害を計画したとして、複数の容疑者が逮捕された

4月には、新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるためのロックダウン(都市封鎖)に抗議する、重武装したミリシアのメンバーたちが州議会議事堂の建物を占拠した。

ウィットマー知事の拉致・殺害を計画したとして容疑者が逮捕された直後の集会では、トランプ大統領が知事を批判し、大統領の支持者たちは「知事を収監しろ」と何度も叫んだ。これを受け、ウィットマー知事はトランプ大統領が故意に「国内テロの動機を与えている」と非難した。

トランプ大統領は一連のツイートの中で、ウィットマー知事の拉致計画を非難したが、そのロックダウンの措置については批判をし続けていて、検察側はこれが拉致計画を引き起こしたと指摘している。

大統領選は不正なものになるだろうと根拠もなく繰り返し主張するトランプ大統領は、支持者らに対し、"非公式の選挙監視員"として行動するよう呼びかけている。

極右集団はこれを"行動要請"として受け取っていると、過激派に詳しい専門家たちはガーディアンに語った

[原文:Police in Michigan, a hotbed for armed far-right groups, said they may be powerless to enforce a ban on guns at polling places

(翻訳、編集:山口佳美)

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