スペースXの創業者、イーロン・マスク。
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- スペースXの衛星インターネットプロジェクトであるスターリンクの公開ベータテストに参加するには、前払いで600ドル払わなければいけない。
- 「Better Than Nothing Beta」と呼ばれるベータテストの参加料金は、月額料金99ドル、さらに、スターリング衛星に接続するためのアンテナ用三脚、WiFiルーター、接続端末などのキットが499ドルかかる。
- スペースXによると、通信速度は50Mbpsから150Mbps。
- 一部のユーザーはすでに、機材にもっとお金をかけようとしている。あるユーザーは、より頑丈なマウントのためにさらに100ドルを費やした。
スペースX(SpaceX)は、同社の衛星インターネットサービス、スターリング(Starlink)の公開ベータに参加するユーザーに600ドルの前払いを要求する。
イーロン・マスク(Elon Musk)によって設立された航空宇宙企業のスペースXは10月26日、サービスへ興味を示した人々に電子メールを送り、費用と予想される通信速度を説明した。このメールはRedditのStarlinkコミュニティにすぐに転載された。
「Better Than Nothing Beta(何もないよりはまし)」と呼ばれるスペースXのサービスの月額利用料は99ドルだ。接続キットは499ドルで、これにはアンテナと設置用三脚、WiFiルーター、接続端末などが含まれる。
スペースXはメールの中で、 「その名前からわかるように、我々は期待値を下げようとしている」と述べた。
「スターリンク・システムを拡張する今後数カ月の間にデータ通信速度は50Mbpsから150Mbps、レイテンシは20msから40msに変化することが予想される。また、短時間だが接続できない状態になることもある」
同社はまた、アメリカのGoogle PlayとApp StoreでStarlinkアプリをリリースした。
一部のユーザーはすでに、追加の機器を購入したいと述べている。
この電子メールを受け取ったあるユーザーは、「送料(50ドル)と税金を差し引いても600ドル近くになる注文を完了した。その後、追加のマウントを100ドルで注文しなくては。その価値はある!」と述べている。
また、別のユーザーは、より頑強な三脚に興味を示した。「(付属の)三脚は面白そうだが、よい設置場所を決めるための一時的なものに思える」と言った。
スペースX社は、スターリンクのウェブサイトで興味を示した不特定多数の人々に電子メールを送った。
現在、約900基のスターリンク衛星が、計画されている高速インターネット・ネットワークの一部として軌道上にある。スペースXは、まもなく北米でパブリックベータテストを開始する。
イーロン・マスクの会社はすでに、アメリカ北部とカナダ南部でサービスのテストを開始している。直近の動きとしては、テキサス州の45世帯にスターリンクの衛星を介して無料でインターネットを提供することが決まっている。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)