太陽光パネルを屋根に設置するビビント・ソーラーの作業員。
Anne Cusack/Los Angeles Times via Getty Images
- 再生可能エネルギー関連銘柄の株価は、2020年アメリカ大統領選挙の後、誰が当選していたとしても上昇するだろうと、JPモルガンは10月26日に述べた。
- 民主党のジョー・バイデン候補の勝利への期待が高まっているので、これらの銘柄の運用成績は指標を上回っていると、ポール・コスター率いるアナリストのグループは考えている。
- だが、トランプ政権下で再生可能エネルギー産業が発展したことから、民主党が政権を握らなくとも、株価は堅調に上昇するだろうとも述べた。
- 「今回の大統領選挙は二者択一的だが、それでも分散型電源関連の銘柄のリスクリワードは依然として良好だ」とJPモルガンは述べた。
2020年アメリカ大統領選挙が終われば、誰が勝とうとも、再生可能エネルギー関連銘柄の株価は2020年の上昇に加えて、さらに上昇するだろうと、JPモルガンは10月26日に述べた。
同社が扱う再生可能エネルギー関連株の平均価格は、年初来で134%上昇し、S&P500を大きく上回っている。民主党のバイデン候補勝利への期待感の高まりや、グリーンエネルギーを支えるインフラ投資の見通しによって、これらの銘柄の運用成績は指標を上回っていると、JPモルガンのアナリスト、ポール・コスター(Paul Coster)率いるグループは述べた。
彼らはまた、トランプ大統領が選挙に勝ち、共和党が議会の多数派に留まったとしても、株価指数は低下する可能性が高いが、多くの再生可能エネルギー関連銘柄の株価は上昇するだろうと述べている。
「民主党が政権を取らなければ、株価指数が低下する可能性があるが、トランプ政権下での再生可能エネルギー産業の成功を考えれば、収益予測の下振れリスクはないと考えている」という。再生可能エネルギー産業は、長期投資家にとって、これまで将来の見通しなどを調査・分析してきた中で今がもっとも投資に適した時期だと、アナリストらは付け加えた。
「投資家は長期にわたって再生可能エネルギー関連銘柄を保有し、機会を捉えてロング・ポジションを増やす戦略を取った方がいいだろう」
再生可能エネルギー分野へ参入しようとする投資家にとって、分散型電源は依然として最も重要な分野であるとJPモルガンは考えている。中でも分散型の太陽光発電関連は、元副大統領のバイデン候補が選挙で勝つと、株価が上昇するだろう。というのもバイデン候補は気候変動対策として、屋上への太陽光パネルの設置を増やそうとしているからだ。
「今回の大統領選挙は、二者択一的な結果を生むかもしれないが、それでも分散型電源関連銘柄のリスクリワードは依然として良好だ」とJPモルガンは述べた。
[原文:JPMorgan says alternative energy stocks have more upside ahead regardless of who wins the election]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)