出典:アップル
アップルは10月29日(現地時間)、2020年9月期の通期決算を公表した。売上高は2745億ドル(前年比5.5%増)、営業利益662億ドル(同3.6%増)、最終利益574億ドル(同3.9%増)で着地した。
iPhoneが生み出す収益は2019年度に引き続き減少傾向。前年比3.4%減の1377億ドルだった。ただし、2020年は例年9月の新型iPhoneの発売が10月へずれ込んでおり、4Q単体のiPhoneの売り上げが前年比で20%以上の減収になっていることは考慮する必要がある。
一方、iPhone以外の全カテゴリーの収益は、コロナ禍にあっても前年比で上昇している。
右から2番目の行が2020年9月期通期の収益を示す。
出典:アップル
Macは11%増、iPadは11%増、各種サービスは16%増。また、AirPodsなどを含むウェアラブルとアクセサリーのカテゴリーは25%増で、全カテゴリー中もっとも伸長した。
なお、アップルはリリースのなかで、Macと各種サービスの売り上げについては史上最高額に達したとしている。
地域別の収益では気になる部分もある。中華圏が急減しているのだ。
出典:アップル
中国市場の収益は、4Q単体で前年同期比29%減、通期でも前年比7.8%減という状況。アップルにとって注力市場であるだけに、今後の推移が注目される。
(文・伊藤有)