観光と金融で栄えるアラブ首長国連邦(UAE)第2の都市ドバイ。写真は同国の人工島「パーム・ジュメイラ」。
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アラブ首長国連邦(UAE)第2の都市で、中東エリアの金融・観光の中心地となっているドバイが、「環境」「サステナビリティ」を柱にした都市改造に着手した。
UAEのシェイク・アハメッド・ビン・サイード・アルマクトゥーム副大統領兼首相(兼ドバイ首長)は10月31日、40億ディルハム(約1140億円)を投じてドバイに廃棄物発電施設を建設するとTwitterアカウントを通じて明らかにした。
1日あたり収集車1000台分のゴミ(年間190万トンの固形廃棄物に相当)を処理し、13万5000世帯(200メガワット年)に電力を供給する。地元英字紙ガルフ・ニュースによれば、2023年に一部を運転開始、翌24年のフル稼働を目指すという(Twitterは翻訳機能あり、以下同)。
また同副大統領は併せて、20億ディルハム(約570億円)を投じてドバイの住宅・商業エリアに800万平方メートルの緑地公園を整備する計画「グリーン・ドバイ・プロジェクト」を承認。2021年から24年までの4年間で工事を完了させる。
ドバイ西岸で計画中の緑地公園モデル。アルマクトゥーム副大統領のTwitter投稿より。
Twitter @HHShkMohd
さらに、ドバイ中心部の海岸エリアで5億ディルハム(約150億円)を投じて、全長12キロ広さ100万平方メートルのビーチエリアを開発する計画を承認したことも発表された。前出のガルフ・ニュース報道によると、全工程は3期に分けられ、ランニングやサイクリング向けの専用道も整備されるという。
上記の計画はいずれも、UAEの生活の質を向上させ、エネルギーおよびその原料を含めたクリーンシティ化を推進する取り組みの一環。
とりわけ同国第2の都市ドバイでは、66億ディルハム(約1880億円)という巨額の予算を投じて、環境とサステナビリティをテーマとする総合開発計画が進められている。
今回、アルマクトゥーム副大統領が上記の3計画を発表したのも、ドバイ民間航空局長、ドバイ空港会長、エミレーツ航空グループ最高経営責任者らが参加した開発計画レビューの席上だった。
ドバイでは2021年10月から半年間(※当初計画から1年延期)の日程で「ドバイ国際博覧会」が開催される。メインテーマ「心をつなぎ、未来を創る」のほか、3つあるサブテーマの1つとして「サステナビリティ」が大々的に掲げられており、今回承認された開発計画とリンクしている。
(翻訳・編集:川村力)