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- イギリスのバーガーキングは、顧客に対してマクドナルドやタコベル、ケンタッキー・フライドチキンなどでも注文し、それらの店と従業員をサポートしてほしいとツイートした。
- そのツイートが公開されたのは、イギリスが2度目のロックダウンに入る3日前のことだった。この措置によりカフェやバー、レストランでの店内飲食が規制される。ただし、テイクアウトは引き続き可能だ。
- バーガーキングは、最大のライバルであるマクドナルドを挑発する広告キャンペーンで注目を集めてきた。だが今回のツイートでは「何千人もの従業員があなたのサポートを本当に必要としている」と述べている。
- 業界団体のUKホスピタリティは、イギリスでの最初のロックダウンで「1番の大打撃を受けた」のはサービス業だと述べ、第2次ロックダウンではさらに悪化することを恐れているという。
イギリスのバーガーキング(Burger King)は、顧客に対してマクドナルド(McDonald's)やタコベル(Taco Bell)、ケンタッキー・フライドチキン(KFC:Kentucky Fried Chicken)などでも注文し、飲食店の仕事を守ってほしいと述べた。
イギリスでは、10月に新型コロナウイルスへの感染が急速に拡大したことを受け、11月5日から2度目のロックダウンに入ることになった。必要不可欠ではないビジネスととともに、すべての飲食店は少なくとも12月2日まで閉鎖される。ただし、レストランやカフェがテイクアウトで飲食品を提供することは認められる。
イギリスのバーガーキングは11月2日のツイートで、ファストフードのライバル店の名をあげ、これらの店舗でも注文して飲食業界をサポートしてほしいと人々に訴えた。
「こんなことをお願いすることになるなんて思いもしなかったが、これらのレストランは何千人もの従業員を抱え、本当にあなたからのサポートを必要としている」
分かってます。我々もこんなことを言うことになんて思いもしなかった
ツイートは「いつだってワッパーを注文するのが一番だが、ビッグマックだってそう悪くはない」という言葉で締めくくられている。
業界団体のUKホスピタリティ(UK Hospitality)によると、サービス業は、イギリスで3番目に多くの人が働く業種だ。3月のロックダウンの際には、多くのレストランやカフェが閉鎖され、従業員は一時解雇された。2度目のロックダウンが発表された際、「前回のロックダウンでは、サービス業が一番打撃を受けた」と、UKホスピタリティのケイト・ニコルズ(Kate Nicholls)CEOは述べた。
「そして、今回のロックダウンによる影響は何カ月、何年にもわたって続くだろう」
「今回のロックダウンによるホスピタリティビジネスへの影響は、最初の時よりもずっと大きくなるだろう。すでに事業停止を経験し、債務が累積している上に、最近の規制によって業績が落ち込んでいるからだ」とニコルズは付け加えた。
バーガーキングがソーシャルメディアでライバルについて言及するのを知らない人はいないだろう。そしてそのターゲットはたいていマクドナルドだった。ハロウィーンには、バーガーキングは音声認識ソフトをいくつかの店舗のトイレに設置し、客が「キャンセルされたピエロ(cancelled clown)」と鏡の前で3回つぶやくと、マクドナルドのドナルドが鏡に映し出されるといういたずらをしている。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)