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YouTubeが見解、トランプ当選を主張する動画は「規約違反ではない」… 削除されないが「広告表示なし」に

YouTubeは、COVID-19に関する誤報を防止する取り組みの中で、誤って別の動画を削除したことを認めた。

YouTubeは、COVID-19に関する誤報を防止する取り組みの中で、誤って別の動画を削除したことを認めた。

Mateusz Slodkowski/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

  • 右翼系ニュース放送局のワン・アメリカ・ニュース(OAN)は、トランプ大統領が選挙に勝ったと主張する動画を投稿し、その再生回数は40万回を超えた。
  • YouTubeは、アメリカ大統領選挙の結果について誤解を招くような主張をしている動画でも、プラットフォームのガイドラインに違反しているわけではないと述べた。
  • 不正投票についての作り話も拡散させているこの動画は、YouTubeのコミュニティー・ガイドラインに違反しているわけではないが、広告ポリシーには違反しているという。

アメリカ大統領選挙の結果について、誤解を招くような主張をしている動画でも引き続き公開は続けるが、その動画には広告を掲示しないとYouTube(ユーチューブ)の担当者がInsiderに語った。

YouTubeのコミュニティ・ガイドラインでは「投票について視聴者を誤解させるコンテンツを禁止」しているが、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領あるいはジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領が選挙で勝利したと偽って主張する動画は、ガイドラインに違反していないという。

YouTubeなどのオンラインプラットフォームで放送している親トランプ派のニュース専門放送局、ワン・アメリカ・ニュースネットワーク(OAN)は11月4日、「昨夜、トランプ大統領があと4年の任期を勝ち取ったことが判明した」と虚偽の主張をする動画を公開した。その時点では選挙の勝者は不明だったが、OANのキャスター、クリスティーナ・ボッブ(Christina Bobb)は「トランプの決定的な勝利」だと主張している。これは、CNBCが11月4日に最初に報じた。

「トランプが勝った。マスコミはあなたが見たものを信じないように望んでいる」と題されたOANの動画では、アリゾナ州とネバダ州で「不正投票が横行している」と根拠を示さず主張し、トランプ氏を勝たせないようにするために、投票を数える職員はカウントをやめるように指示されていたといった作り話が含まれていた。これらの情報は偽りであることが繰り返し証明されている

トランプ氏がすでに勝利しているという虚偽の放送を行ったワン・アメリカ・ニュース・ネットワークによるYouTube動画のキャプチャー画像。

トランプ氏がすでに勝利しているという虚偽の放送を行ったワン・アメリカ・ニュース・ネットワークによるYouTube動画のキャプチャー画像。

Screenshot/One America News Network/YouTube

ボッブは、トランプ大統領がノースカロライナ州、フロリダ州、ペンシルベニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州で勝ったとも述べた。だが、選挙予測機関のDDHQ(Decision Desk HQ)とInsiderによると、(現地時間11月5日朝の時点で)ミシガン州とウィスコンシン州ではバイデン候補が勝利を確実にしており、ペンシルベニア州の開票は終わっていなかった。

YouTubeによると、この動画は同社のガイドラインに違反しているわけではないという。

YouTubeの広報担当者、アイビー・チョイ(Ivy Choi)は声明でInsiderに次のように述べた。

「当社のコミュニティ・ガイドラインでは、投票について視聴者を誤解させるようなコンテンツ、例えば投票の時間、場所、手段、または投票のための資格要件について、有権者を誤解させることを意図したコンテンツや、投票の意欲を著しく減退させる可能性のある虚偽の主張を禁止している。この動画の内容はそのようなレベルには達していない」

とはいえ、その動画は収益化禁止になったという。明らかに虚偽の情報でも削除の対象にならない理由について、YouTubeが繰り返し述べたのは、OANの動画はコミュニティー・ガイドラインに違反していないということだった。

OANの動画は、11月5日の朝の時点で37万回以上の再生回数を記録した。OANは11月5日にも別の動画を投稿して「トランプ大統領が勝った」と述べ、投票のカウントに時間をかけているのは「民主党が激戦州の票を盗もうとしている」ことを示していると主張した。いずれの主張も真実ではない。この動画には、プレロール広告(動画の閲覧直前に挿入される広告)がついていたが、公開から2時間後に収益化禁止となった。

YouTubeは両方の動画に「結果は最終的なものではない」というラベルを表示し、選挙に関するより多くの情報に誘導するボタンも付け加えた。同社によるこのような対処は、テック系レポーターのケイシー・ニュートン(Casey Newton)がニュースレターに書いたように「必要最小限」のものだった。

YouTubeはまた、ハラスメントで動画の投稿を一時差し止められていた保守系コメンテーターのスティーブン・クロウダー(Steven Crowder)に対し、約5時間にわたってライブ配信することを許可しており、その中にはいくつかの虚偽の主張が含まれていた。

その1つが、いわゆる「シャーピーゲート」陰謀論で、アリゾナ州の投票所係員が投票用紙を無効にするシャーピー(油性サインペン)を有権者に与えたという説だ。アリゾナ州ピマ郡の役人は、同州の集計マシンは「フェルトのペン先でマークされた投票用紙も読み取ることができる」とツイートした。クロウダーの動画は11月5日朝の時点で400万以上の再生回数となっている。

極右勢力は、民主党が選挙を「盗もうとしている」という主張をしたり、他の虚偽の主張も投稿するなどして、不正投票に関する誤った情報を広め続けていた。ツイッター(Twitter)とフェイスブック(Facebook)は選挙関連の誤報を取り締まっており、いずれもすべての虚偽または未検証の主張について警告サインを表示し、投票はまだ集計中で選挙は終わっていないことをユーザーに示していた。またTikTokは、選挙結果に関する虚偽の主張を掲載した動画を削除している。

[原文:YouTube says it will allow videos with false or misleading election results, but won't advertise on them

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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