ジョー・バイデン(左)とマーク・ザッカーバーグ。
Reuters/Alan Freed; Tom Williams/CQ Roll Call
- アメリカ大統領選挙で当選を確実にした民主党のジョー・バイデン候補の広報アドバイザー、ビル・ルッソは11月9日、投票日の後にフェイスブック上に広がる不正確な情報を非難する一連のツイートを投稿した。
- ルッソの最近のツイートは、フェイスブックがバイデン政権の4年間に苦しい戦いを強いられる可能性を示唆している。
- バイデンは1月、フェイスブック上のコンテンツについてのコメントで、IT企業に包括的な法的責任を免除する通信品位法230条を無効にしたいと述べている。
ジョー・バイデン(Joe Biden)の最高顧問がツイッター(Twitter)でフェイスブック(Facebook)に噛み付いた。
バイデン陣営の広報アドバイザー、ビル・ルッソ(Bill Russo)は11月9日(現地時間)、「選挙中のフェイスブック上の偽情報が問題だと思ったら、少し待って。それが民主主義をどのように破壊しているかはすぐにわかる」とツイートした。 その後、ルッソは、暴力的で誤解を招くコンテンツを許可したとして、8つのツイートでフェイスブックを非難した。
彼は、スティーブ・バノン(Steve Bannon)がアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)博士への攻撃を呼びかけたことと「Stop the Steal」グループの急増にも言及した。
スティーブ・バノンは、11月3日の動画でFBI長官とファウチ博士の首を取ることを呼びかけた。そのビデオはジャーナリストが追求して削除されるまで、フェイスブック上に10時間存在した。
バノンのページは、まだフェイスブックで公開されている。
彼は特に、誤った情報としてラベル付けされたドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の投稿をシェアすることを許していることでフェイスブックを批判した。ツイッター(Twitter)はラベル付けされたツイートをリツイートできないようにしている。
フェイスブックは、その後、投稿にフラグを立てるだけでなく、投稿の拡散を制限することを始めた。
「こうなることはわかっていた」とルッソはツイートで述べた。
「我々はフェイスブックにこれらの問題について真剣に対処するよう、1年以上懇願し続けた。彼らはそうしなかった。民主主義は危機に瀕している。答えが必要だ」
ルッソがフェイスブックを攻撃するのはこれが初めてではない。8日に彼は俳優のサシャ・バロン・コーエン(Sacha Baron Cohen)の投稿をリツイートした。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOが ドナルド・トランプ氏と握手している写真で、キャプションは「one down, one to go.(一つ片付いた、もう一つだ)」だった。ルッソはリツイートに 「Hell yes.」と付け加えたが、すぐに削除している。
ルッソがフェイスブックの過ちを詳述する一連のツイートを投稿したことは、バイデン政権による規制に対応しようとしているソーシャルメディアの巨人にとって不吉な兆候だ。
バイデンは1月にニューヨーク・タイムズに対し、ソーシャルプラットフォームに投稿されたコンテンツについて、IT企業に包括的な免責を与える通信品位法230条を無効にしたいと述べた。
そのインタビューの中で、バイデンはフェイスブックとそのプラットフォーム上に広がった誤った情報に言及した。
「(フェイスブックは)単なるインターネット企業ではないので、(免責を)無効にすべきだ」と、彼は述べている。
「彼らは、虚偽であると知っていて、虚偽を流布している」
ルッソのツイートはバイデン政権が今後4年間、フェイスブックを悩ませるであろうことを示唆している。フェイスブックにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)