11月8日、バージニア州のトランプ・ナショナルゴルフクラブでプレーした後のドナルド・トランプ大統領。
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- ワシントン・ポストによると、トランプ政権は予算案を準備する予定だ。それは2021年10月から2022年9月までの予算案で、通常は2021年2月に発表される。
- 次の大統領の任期は1月20日に始まる。
- この決定は、大統領選で当選が確実となった民主党の大統領候補ジョー・バイデン氏の"勝利"を覆そうとする新たな試みだ。
- 政権内の匿名の人物は「何も起きていないふりをしている」と語った。「我々は皆、これが普通のことだと思い込んで、仕事することになっている。それを全て捨てなければならないのは分かっているのだが」
ワシントン・ポストによると、トランプ政権は次年度の予算案の準備を進めている。これは、大統領選で当選が確実となった民主党の大統領候補ジョー・バイデン氏の"勝利"を覆そうとする新たな試みだ。
同紙に匿名で語った複数の政権関係者はこれを認めており、トランプ大統領の敗北が濃厚となりつつあるにもかかわらず、ホワイトハウスが予算案の策定を行っていることに驚いていると語った。
ある関係者は同紙に対し、「何も起きていないふりをしている」と語った。
「我々は皆、これが普通のことだと思い込んで仕事を遂行することになっている。それを全て捨てなければならないのは分かっているのだが」
ホワイトハウスが議会に提出する予算案は、次の会計年度(10月1日から翌年9月30日まで)の政府支出と税金に関する提案をまとめたものだ。通常は2月に提出され、その後、議会で審議が行われる。これらの手続きは全て、次の大統領の任期が始まる1月20日以降に行われる予定だ。
Business Insiderはホワイトハウスとアメリカ行政管理予算局(OMB)にコメントを求めたが、回答は得られなかった。2022年度の予算編成プロセスが順調に進んでいるかというワシントン・ポストの質問に対して、OMBの広報担当者は「もちろん」と答えている。
報道各社がバイデン氏の"当選確実"を伝えた後も、トランプ大統領とその側近は"自分たちが勝った"という主張を続けている。トランプ陣営は選挙結果を覆すために複数の訴訟を起こしたが、ほとんどの共和党関係者はこの問題への関与を避けている。
11月10日、バイデン氏はこの主張を一蹴し、トランプ大統領が敗北を認めないのは恥ずべきことだと非難した。「我々はすでに政権移行に向けて動いていて、順調に進んでいる」とバイデン氏は述べた。
ワシントン・ポストによると、"新政権"は2021年初めに予算案を発表する見通しだ。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)