グーグルが米ワシントン州シアトル近郊でオフィス物件の買い増しを進めている。
VDB Photos/Shutterstock.com
- グーグルが自動車販売店の建物と5エーカー超の土地を購入した。土地はシアトル郊外カークランドの本社近隣の物件。
- グーグルが何の用途で土地を購入したのかは不明。ひとつだけ明らかなのは、同社がパンデミックの影響に左右されず本社敷地の拡張計画を進めていることだ。
- グーグルは7月29日、シアトル東部再開発地区内の土地を4000万ドルで取得したばかり。
グーグルがワシントン州シアトル近郊のカークランドに、自動車販売店の建物および5エーカー超の土地を購入した。
それぞれ、リー・ジョンソン・シボレー特約店の建物(約6万5200平方メートル、東京ドーム面積の1.4倍)と、3区画計5.42エーカー(約2万2000平方メートル、東京ドーム面積の半分)の土地で、Googleがキング郡に提出した登記書類(11月6日付)から判明した。購入価格は不明。
今回購入したシボレー特約店の建物は、グーグルのカークランド本社敷地から1.6キロほどのところにある。パンデミックでオフィスの扱いに苦慮する企業が多いなか、同社はコロナ以前と変わらず拡張計画を押し進めている。
グーグルは7月29日にも、シアトル東部「カークランド・アーバン」再開発地区内の土地区画を4000万ドル(約42億円)で購入したことが、売主側の不動産売上税申告書類から明らかになっている。
グーグルは土地購入の事実を認め、カークランドでの本社拡張プロジェクトの一環であるとしたが、詳細についてはコメントを避けた。本記事の公開時点で、同社はカークランドでの建築許可申請はとくに提出していない。
グーグルが本部を置くシアトル近郊カークランド。
vladdon/Shutterstock.com
グーグルによれば、ワシントン州では5750人の従業員が勤務し、アンドロイドOSやクロームブラウザ、クラウドコンピューティング、アンドロイド携帯向けGPSナビアプリなどの開発にあたっている。
同社のスンダル・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は従業員に対し、新型コロナ感染拡大の収束後もリモートワークを継続するとともに、よりフレキシブルな働き方を可能にする「ハブ」オフィスを用意するとの考え方を表明している(Business Insiderが入手した全社会議の録音にもとづく)。
少なくともシアトルエリアについて言えば、パンデミックとリモートワークシフトの影響で、巨大IT企業がオフィス拡張計画を引っ込めることはなさそうだ。
フェイスブックは9月に3億6760万ドル(約386億円)を拠出し、アウトドア用品販売REI(アール・イー・アイ)の本社が入居予定だったシアトルの新築オフィス(建設中)を購入。
アマゾンは最近、シアトル近郊ベルビューで約18万6000平方メートル(東京ドームおよそ4個分)のオフィス賃貸契約を結んでいる。同物件も建設中で、2023年の完成が見込まれる。
(翻訳・編集:川村力)
[原文:Google just bought a car dealership and 5 acres of land in a Seattle suburb, property records show]