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「1泊2日ワーケーション」行くべき場所は?アクティビティは?徹底解説

ワーケーション

紅葉が美しい森の中でトレイルラン……。非日常体験はワーケーションの醍醐味のひとつだ。

撮影:西山里緒

テレワークあるいはリモートワークを活用しつつ、リゾート地や観光地で働きながら休暇をとる「ワーケーション」。コロナ禍によってその注目はグッと高まり、三密を避けながらのワーケーションは政府も推進する“新しい働き方”となった。

一方で、調査会社クロス・マーケティングが4342人を対象に実施した調査によると、ワーケーションを導入している企業の割合は約1割で、認知されている割合の7割を大きく下回る。その懸念点としては「仕事と休暇のメリハリがつけづらい」「生産性が落ちる」などが挙げられている。

実は、Business Insider Japanは、コロナ禍によってワーケーションに脚光が当たる以前(2018年)から、過去3度にわたって、地方リモートワーク/ワーケーションを実施している。筆者=私も今まで、鎌倉(神奈川)、五島(長崎)、尾鷲(三重)に赴き、リモートワークで仕事は捗るのか?を体験取材し、それぞれ記事にしている。

今回、リモートワーク第4弾として、大町(長野)にある「ANAホリデイ・イン リゾート 信濃大町くろよん」がアウトドアブランドのTHE NORTH FACEと共同で手がける「ワーケーションプラン体験会」に取材メディアとして参加した。

体験をもとに、ワーケーションには興味があるけど、実際どうなの?という人に向け、「ワーケーション先駆けメディア(自称)」として、いくつかTipsをまとめてみた。

コツ(1)なるべく長期(できれば1週間以上)で予定を組もう

ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん

あまり予定を詰め込みすぎると、どっちつかず……となってしまう恐れもあるので注意が必要だ。

実は、「短期ワーケーション」は効率が悪くなりがちだ。

というのも、あまりに滞在時間が短いとアクティビティで疲れてしまい、仕事の集中タイムが思ったよりも取れないからだ(このことは過去の記事にも反省として書いてある)。短期なら思い切って「バケーション」にしてしまったほうがいいだろう。

……と書いておきながらだが、実際には、働きながら1週間以上のワーケーションが取れる人はかなり稀ではないだろうか。ちなみに今回のリモートワーク企画も1泊2日で、私史上最短の弾丸ワーケーションだった。

以下「1泊2日でも何とかなるワーケーション」をモットーに、効率よく仕事ができるコツをまとめてみた。

コツ(2)事前にしっかりスケジュールを立てよう

ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん

美しい光景に見とれて時間を忘れる危険性があるので、タイムマネジメントは重要だ。

リモートワークは非日常空間。ついつい大自然に見とれて時間が過ぎてしまったり、はたまた予期せぬトラブルに見舞われることもある。だから「部活のトレーニングメニュー」くらいの感覚でタイムスケジュールを組むことをオススメする

ちなみに今回は、事前にこんなスケジュールが組んであった。

1日目

11時 ホテル到着(ANAホリデイ・イン リゾート 信濃大町くろよん)
12時〜13時 ランチ
13時〜14時 ホテルツアー
15時〜17時 アクティビティ(1)(トレイルラン)
17時〜18時 フリータイム
18時〜19時 ディナー
19時半〜20時半 アクティビティ(2)(焚き火・スウェーデントーチ鑑賞会)
21時以降〜 仕事

2日目

8時半〜9時半 モーニング
10時〜11時半 アクティビティ(3)(サステナブルワーク・木登り/薪割り体験)
12時 ホテル発(以下、バスの中で仕事)

なんと24時間あまりの滞在でアクティビティ3つをこなすという超過密スケジュールだったのだが、意外にもこれが良かった。

ムダな時間なくアクティビティをこなすことで「ワーケーションのライザップ」的な緊張感が生まれ、仕事も分刻みで集中するクセが(一瞬だが)ついた。

ひとつ後悔があるとすれば、まとまった仕事時間が1日目の21時以降とバスの中しかなかったという点だが、これはスケジュールを調整して「仕事集中タイム」を設ければいいだろう。

コツ(3)「その場所ならでは」のアクティビティをしよう

ワーケーション

地元の林業会社(木こり集団)「山仕事創造舎」の協力で、ロープを使った木登りを体験。

アクティビティの選び方にも注意を払いたい。当たり前だが、その土地に根づいたカルチャーや、自然を満喫できるものが基本だろう。

ちなみに過去3回は、海の近くでのリモートワークが多かった。鎌倉では由比ヶ浜の日の出を見ながらの禅、五島ではぐるりと囲まれた海でイカ釣り、尾鷲では獲れたての魚をさばく体験……など、アクティビティもビーチ関連のものが多かった。

今回は初めての「山奥リゾート」ということで、トレイルラン、薪割り、木登り……と身体をしっかり動かすアクティビティが中心。

ワーケーション

薪割りをしながら、効率良くエネルギーを得られる木材とは?について学んだ。

とりわけ良かったのは、アクティビティを通じて、SDGs(サステナブルな開発)やエシカルな消費の方法など、都会ではなかなか手に入りづらい知識や教養を現地の方々から聞けたことだ。例えば自分が飲む水や使っている木々がどこから来たのか、どこへ行くのか……。

せっかくワーケーションするなら、ビジネスパーソンとして「都会に持ち帰れるモノ(知識)」を得られる環境選びも、オススメだ。

コツ(4)コロナ禍の今なら「長野ワーケーション」はかなりオススメ

DSC06200

三密を避けられるとして今注目が集まっている「長野ワーケーション」。

さて、ワーケーションといっても「どこで、何をすれば?」と悩む人もいるかもしれないが、2020年の今なら長野県は日本でも随一、ワーケーションに適している場所だと、取材を通じて感じた(注:私調べ)。

長野県は2019年に和歌山県とともに「ワーケーション自治体協議会(WAJ)」の設立をけん引するなど、コロナ前からワーケーション誘致に取り組んできた。2020年にはキャンプ地や山の中で仕事をする「アウトドア・ワーケーション」を推進する地域でもある。

今回宿泊した「ANAホリデイ・イン リゾート 信濃大町くろよん」も、長野県の北西部、富山の黒部ダムにやや近い大町に位置する、広さ47万平方メートルの山奥リゾート(マウンテン・リゾート)。

今回のワーケーションプランを共同で立ち上げたTHE NORTH FACEも、日本の親会社(ゴールドウイン)の本店は長野の北隣り、富山に位置している。

総支配人の巽陽一さんによれば、コロナ禍以前から「マウンテン・リゾート」をキーワードにワーケーションの誘致を目指していたという。2020年7月にリニューアル・オープンしてからというもの、GoToトラベルの追い風も受けて、予想以上に宿泊客は増えているそうだ。

ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん

幻想的な雰囲気の、スウェーデントーチ(焚き火)鑑賞会。

人口密度が少なく三密を避けられるだけではなく、キャンプ、トレイルラン、登山、スノースポーツ、カヤック、星空鑑賞……などなど、アクティビティも豊富な長野。

長野ワーケーションに興味のある人には、「信州リゾートテレワーク」というサイトにモデルプランやコワーキングスペースの情報がまとまっているのでチェックしてみよう。

コツ(5)アウトドア・ワーケーションのキモは…“瞑想”にアリ!

ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん

最後の方は、ワーク(ラップトップ)とバケーション(ワイン)がごっちゃになってしまった。

今回、(1)トレイルラン(2)焚き火(スウェーデントーチ)(3)木登り/薪割りというアクティビティを体験した。どれも血行の巡りを良くしてくれ、健康な身体をとりもどす一歩となった……(と、信じたい)。

一方、意外にも、直接仕事に役立った!と感じたのは、アクティビティの合間にふとやってみた「瞑想」の時間だった。例えばトレイルランの最中のコーヒーブレイクや、焚き火を見つめながらの、目を閉じての深呼吸。

山奥の「無音状態」での瞑想や深呼吸は、都会の喧騒の中では得られない経験。一瞬だったが、間違いなく仕事のインスピレーションやモチベーションを高めてくれた。

1泊2日のワーケーションでは、なかなか「仕事をバリバリこなす」ことは難しい。それでも「仕事を念頭に置きながら、仕事を忘れる」ことができるアウトドア・ワーケーションは、今まで以上にオン・オフの切り替えが難しくなっている今、多くのビジネスパーソンがしてみるべき体験だと思った。

(文・写真、西山里緒)

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