2015年1月、アフガニスタン。
US Army
アメリカの国防総省は11月17日午後(現地時間)、アフガニスタンとイラクの駐留米軍の規模を大幅に削減すると発表した。
ミラー国防長官代行は、1月15日までにアフガニスタンとイラクの駐留米軍の規模はそれぞれ2500人になると語った。
現在、アフガニスタンには約4500人、イラクには約3000人が駐留している。
トランプ大統領は10月上旬、「アフガニスタンに任務で残っている少数の勇敢な男女をクリスマスまでに帰宅させるべきだ!」とツイートしていた。
ただ、その数日後、大統領補佐官(国家安全保障担当)のロバート・オブライエン氏は報道陣に対し、計画では2021年序盤までにアフガニスタンの駐留米軍の規模を2500人に削減することになっていると語った。
ミラー国防長官代行は11月17日、駐留米軍の規模削減は「我々の確立された計画と戦略目標に合致している」と強調した。
国家テロ対策センター(NCTC)の所長だったミラー氏は国防長官代行として先週、トランプ大統領が解任したエスパー国防長官の職務を引き継いだ。
CNNによると、エスパー前長官は解任に先立ち、ホワイトハウスに極秘のメモを提出し、現時点でアフガニスタンの駐留米軍の規模を縮小するべきではないと警鐘を鳴らした。エスパー前長官を含め、米軍の指揮系統の統一見解として、米軍の撤退に必要な条件が整っていないと指摘したという。
11月16日、共和党のマコネル上院院内総務は「米軍のアフガニスタンからの急な撤退は、我々の味方に害を及ぼし、我々に害を及ぼしたいと思う者たちを喜ばせるだろう」 と警告し、このような動きは米軍のベトナムからの撤退と同じくらい「屈辱的」なものだと述べた。
他の政治家たちも懸念を示している。
国防総省に来てからミラー国防長官代行は、積極的に中東での戦争を終わらせようとしている。
13日の国防総省の職員向けのメモでは、「我々は果てしなく戦争を続ける国民ではない —— これは我々が立ち向かい、我々の先祖が戦った全てのものに対するアンチテーゼだ」とし、「全ての戦争は終わらなければならない。今こそ家に帰る時だ」と書いた。
そして、追加のメッセージでミラー国防長官代行は「我々の市民の安全を保障する責任ある方法で、現行の戦争を終わらせる」ことを目標に掲げた。
アフガニスタンとイラクからの駐留米軍の撤退は、トランプ大統領の強い願望でもある。大統領は「エンドレスな戦争」を終わらせるとうたってきた。
[原文:Trump orders the Pentagon to pull thousands of US troops out of Iraq and Afghanistan]
(翻訳、編集:山口佳美)