『ハリー・ポッターと秘密の部屋』はクリス・コロンバスが監督した。
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- 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』はシリーズ2作目となる映画で、他の作品同様、いくつかの素晴らしいディテールが隠されている。
- 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』に出てくるオパールのネックレスがボージン・アンド・バークスにあったり、実はエンドクレジットの後にギルデロイ・ロックハートの登場シーンがあるなど、映画を見た多くの人が気付いていないかもしれないポイントがある。
- ドラコとハリーの決闘のシーンには、カメラマンが映り込んでいた。
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』に出てくるオパールのネックレスが夜の闇横丁(ノクターン横丁)にあった。
このネックレスは『ハリー・ポッターと謎のプリンス』で重要な役割を果たす。
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フルーパウダー(煙突飛行粉)を使ってダイアゴン横丁へ行こうとした時、ハリーは誤って「ダイアゴナリー」と言ってしまったため、夜の闇横丁(ノクターン横丁)にある「闇の魔術」の製品を売っているボージン・アンド・バークスに飛ばされてしまった。この店の中で、ハリーはオパールのネックレスを含め、さまざまな闇の魔術のグッズを目にした。
このオパールのネックレスは、のちに『ハリー・ポッターと謎のプリンス』でダンブルドアを殺そうと、呪われたケイティ・ベルが使ったのと同じネックレスだ。ネックレスのデザインはやや変わっているかもしれないが、同じネックレスだ。
ダイアゴン横丁の書店には、ハリー・ポッターのハードカバーの本が並んでいた。
映画の原作本が映り込んでいる。
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ハリーはその後、ハグリッドによって夜の闇横丁(ノクターン横丁)から助け出される。2人がダイアゴン横丁に戻ると、書店の窓際には、凝った装飾が施されたハードカバーの本が並んでいた。よく見ると、これらは映画の原作となったハリー・ポッターの本だ。
ルシウス・マルフォイは、ジニーの大鍋に2冊の本を入れた。
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ジニー・ウィーズリーの手を借りてトム・リドルの日記をホグワーツに送り込んだのは、ルシウス・マルフォイだ。わたしたちはフローリシュ・アンド・ブロッツ書店で初めてルシウスに出会う。この店で、ルシウスはハリーとウィーズリー家の人々をバカにする。
そして、ルシウスはジニーの大鍋からボロボロの本を取り出し、その本を戻す時にトム・リドルの日記を紛れ込ませた。目を凝らすと、ルシウスが実際、大鍋に2冊入れているのが分かる。
図書館には、背表紙に「TOM」と書かれた本がある。
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ハリーとロンと一緒に図書館でポリジュース薬の作り方を調べていた時、ハーマイオニーは『Moste Potent Potions(最も強力な薬)』というタイトルの本を手に取った。ただ、その隣には背表紙に『TOM』とだけ書かれた本があり、これはトム・リドルに関係しているのかもしれない。
決闘のシーンにはカメラマンが映り込んでいる。
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生徒たちに自分の身をどうやって守るか教えるために、ロックハートとスネイプが決闘クラブを開いた時、生徒のデモンストレーションは最終的にドラコとハリーの戦いになった。
映画の魔法が一瞬破られたのは、ハリーが呪文でドラコを飛ばし、スネイプがドラコを立ち上がらせた時のことだ。
よく見ると、生徒たちに囲まれてカメラマンが腰を落としているのが見えるだろう。魔法に満ちた映画にもミスはあるようだ。
ロンのローブが他の生徒のローブよりも灰色っぽいのは、お下がりだから。
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ロン・ウィーズリーは裕福な家の出身ではなく、ドラコ・マルフォイはそれを『ハリー・ポッターと賢者の石』の中でからかっている。
『ハリー・ポッター』シリーズの衣装デザイナーはそうした細かいポイントにも注意を払っていて、ロンは他の生徒よりも明らかにみすぼらしくて、古い、色の落ちたローブを着ている。他の生徒のローブは真っ黒なのに対し、ロンのローブは明るいグレーで、ホグワーツのセーターの色に近い。ローブの紋章も他のローブから取って縫い付けたかのように見える。
ただ、皮肉にも、映画に登場するホグワーツの制服は、実際は高級デパート「ハロッズ(Harrods)」で作られたものだ。
ウィーズリー家の時計には「歯医者」が選択肢として存在する。
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魔法ワールドに歯医者は存在しない。わたしたちがそれを知るのは、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』でハーマイオニーがスラグホーン先生に、自身の両親は歯科医だと説明した時だ。スラグホーン先生は困惑し、それは危険な仕事なのか? とハーマイオニーに聞いた。
ところが、マグルに関係するものが大好きなアーサー・ウィーズリーが住んでいる"隠れ穴"の時計には「歯医者」が存在する。
ウィーズリー家の時計の針はハサミのハンドル部分で作られていて、双子のフレッドとジョージは1本の針を共有している。
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ウィーズリー家の時計についてはもう1つある。フレッドとジョージは他の子どもたちと違って、1本の時計の針を2人でシェアしている。2人は双子なので、フレッドとジョージが常に行動をともにしているとモリー・ウィーズリーが考えるのも、理にかなっている。
時計の針はスプーンのように見えるかもしれないが、実際はハサミのハンドル部分でできている。指穴の部分にそれぞれの家族の顔がはめ込まれている。
マクゴナガル先生の教室には、全く同じものが書かれた左右対称の2枚の黒板がある。
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マクゴナガル先生の教室にも、興味深いディテールがある。生徒に動物をゴブレットに変える方法を教えている時のシーンだ。部屋の左右に2枚の黒板が置かれているのだが、両方に全く同じものが書かれている —— ただ、それは左右対称になっている。
なぜそうなっているのか、理由は明らかにされておらず、その後、追加の説明もないため、ますます謎だ。
ダンブルドアの校長室のパスワードは「シャーベット・レモン」で、校長室の机の上にはレモンキャンディーがある。
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では、リチャード・ハリスがダンブルドアを演じた。
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ハリーは、マクゴナガル先生にダンブルドアの校長室へと連れて行かれる。校長室に入る時は、マクゴナガル先生が「シャーベット・レモン」と唱えた。このパスワードはダンブルドアの好きなお菓子から取ったもので、そのお菓子はダンブルドアの机の上に置かれていた。
ギルデロイ・ロックハートがホグワーツを去ろうとしたシーンには、彼のウィッグが映り込んでいる。
ギルデロイ・ロックハートはケネス・ブラナーが演じた。
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ロックハートはそのおしゃれな服と豊かな髪で知られているが、その髪は実は偽物だ。ハリーとロンが、ホグワーツから逃げようとするロックハートと対峙した時、ロックハートの机の上にはウィッグが置かれていた。
エンドクレジットの後に、ギルデロイ・ロックハートのその後を示した追加シーンがある。
シリーズ中、エンドクレジットの後に追加シーンがあるのは『ハリー・ポッターと秘密の部屋』だけだ。
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エンドクレジットの後の追加シーンは、今ではほぼ全ての人気シリーズ映画で見られるものだが、『ハリー・ポッター』が劇場公開されていた頃は、ほとんど使われることがなかった。なので、『ハリー・ポッター』シリーズの中で唯一、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』にエンドクレジット後の追加シーンがあることをあなたが見落としていたとしても、仕方のないことだ。
このシーンでは、フローリシュ・アンド・ブロッツ書店の窓際に置かれた本が映し出されている。『Who Am I? (わたしは誰?)』というタイトルが付けられたこの本の表紙には、拘束衣を着たギルデロイ・ロックハートの写真が使われていて、自らの記憶を消してしまったロックハートの"その後"が明かされている。
[原文:12 details you missed in 'Harry Potter and the Chamber of Secrets']
(翻訳、編集:山口佳美)