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ベビーブーマー世代は幸運だった…アメリカのミレニアル世代が豊かになれない理由

世代間の富の格差が広がっている。

世代間の富の格差が広がっている。

Alexi Rosenfeld/Getty Images

2000年代後半からの景気後退は、ミレニアル世代(おおよそ1981年から1995年までに生まれた世代)が経済的に豊かになれないことのすべての要因ではない。

景気後退や金融危機は、ミレニアル世代の富を、もしそれが起こらなかった場合より34%減らし大学卒業後15年間の賃金を停滞させた可能性があるが、他の要因も大きく影響している。

「若い世代は大きな打撃を受けているが、高齢者は恩恵を受けている」とドイツ銀行はレポートで述べており、ベビーブーマー世代(おおよそ1946年から1964年に生まれた世代)がとても幸運だった5つの重要な分野を強調している。


  1. 低金利は資産の価値を高めたので、ベビーブーマーはより多くの資産を所有し、一方ミレニアル世代は十分な富を築くのに苦労している。
  2. 都市化の進行が住宅価格を高騰させ、ミレニアル世代の手が届く物件がほとんどなくなっている。Student Loan Heroによると、アメリカで初めて住宅を購入する人は、約40年前よりも39%多くの金額を支払っている。ミレニアル世代は頭金を貯める苦労しているので、前の世代よりも賃貸の期間が長く、後から購入している
  3. ベビーブーマー世代はシェブロンやBPのような公害を生み出して利益を得た企業に投資して利益を得てきたが、ミレニアル世代は環境破壊を一掃するためにその代償を支払わなければならないだろう。
  4. ベビーブーマー世代は長い間、最多の人数を誇る世代であり、2016年の米国の選挙やブレグジットの国民投票のような民主主義プロセスの結果を左右してきた。ピュー研究所によると、この人口規模の優位性は、2019年にミレニアル世代が、ベビーブーマー世代を追い抜いてアメリカで最大の世代となったときにようやく終わった。
  5. ミレニアル世代は、親と同じような仕事に就くためにより多くの教育が必要で、そのために多くの費用を支払わなければならなかった。Student Loan Heroによると、アメリカでは、ローンを利用した卒業生1人当たりの負債は平均して2万9900ドルとこれまでで一番多く、総額で1兆6300億ドルに上る。

これらの要素が、ミレニアル世代とベビーブーマー世代の間に大きな富の格差を生み出した。連邦準備制度理事会(FRB)のデータから、ミレニアル世代の資産保有額は、同年代だった頃のベビーブーマー世代の4分の1で、収入は20%少ないことがわかったとシンクタンクのニュー・アメリカが報告している。

それでは、どうすればいいのか。

ドイツ銀行のレポートでは、競争の条件を公平にするために「ベビーブーマー税」を提案している。これは、所得税の上昇を避けるために上記の5つの分野に焦点を当てた政策を支持し、年齢に関連する税に反対するものだ。報告書は、ベビーブーマー世代が所得税の増加を避けるために住宅や株式、債券などの資産を退職時に売却することを想定し、これらの資産に対する課税を提案している。

[原文:5 driving forces behind the millennial-boomer generational wealth gap

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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