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EVの意外な危険性…事故を起こしたテスラ3、高温のバッテリーを周囲にばらまく

事故を起こしたテスラ3

時速160kmで走っていたテスラ3は道路を外れて電柱に激突したと現地の警察は語った。

City of Corvallis Police Department

  • 11月17日、オレゴン州コーバリスでテスラのモデル3がクラッシュし、現場から離れた場所にまで熱いバッテリーの破片をばらまいた。
  • 警察によると、2つのセルが近くの家の窓を突き破り、1つは住人の膝に着地し、もう1つはベッドに落ちてシーツに火をつけた。
  • コーバリスの警察によると、ドライバーは時速100マイル(160km)を超える速度を出していたが、軽傷ですんだ。

​テスラ(Tesla)は過去にもバッテリーパックが炎上して話題になったことがあるが、11月17日にオレゴン州コーバリス(Corvallis)で起きた事故は、電気自動車(EV)が自分だけでなく周囲にも火災の危険をもたらすことを示唆している。

​The Driveが報じたこの事故では、スピードを出し過ぎたモデル3(Model3)が電柱に衝突して根元から切断した上、事故現場から離れた場所に車の破片をばらまいたと、コーバリス警察がフェイスブック(Facebook)で発表した。モデル3は壊滅的な損傷を受け、バッテリーパックが破壊されて燃えるように熱くなったバッテリーセルが周囲に飛んでいった。

​警察の調べによると、バッテリーセルは近くの家の窓を突き破った。1つは住民の膝の上に落ち、もう1つはベッドに落ちてシーツに火をつけたという。

この事故で数百個のバッテリーセルが飛び散った。

この事故で数百個のバッテリーセルが飛び散った。

City of Corvallis Police Department

​また警察は「衝突で車からタイヤが外れて集合住宅の2階の外壁に激突した。バスルームを壊して水道管も破裂し、階下が浸水した」と明らかにした。

​警察によると、ドライバーは時速100マイル(160km)以上で走行中に制御不能になり、電柱、2本の木、電話ボックスに突っ込んた。​ドライバーは徒歩で現場から逃走したが、近くで発見された。軽傷を負っていたので病院に運ばれたという。​警察は彼を飲酒運転、ひき逃げ、無謀な運転、無謀な危険行為などの罪で告発した。

警察は可能な限り多くのバッテリーを回収しようと、約3時間かけて探索と清掃を行った。​しかし、警察は18日、住民に対し、最大24時間高温が続き、有毒物質を放出する可能性のある「危険なバッテリー」を警戒するよう伝えた。

警察は住民に対して、現場に残っているかもしれないバッテリーに注意するように呼びかけた。

警察は住民に対して、現場に残っているかもしれないバッテリーに注意するように呼びかけた。

City of Corvallis Police Department

​電気自動車(EV)の場合、バッテリーの過熱は常に問題であり、電池が保護パックと冷却システムを離れたときにそうなりやすい。

​複数の研究によると、EVは内燃機関の車よりも発火する可能性が低く、統計的にも安全だという。このドライバーが軽傷しか負っていないことは、モデル3の乗客の安全性を証明するものかもしれないが、EVが周囲の環境に灼熱のバッテリーを吐き出すことは、車外の人にとってはよいことではないだろう。

テスラにコメントを求めたが、回答は得られなかった。

[原文:100-mph Tesla Model 3 crash sent hundreds of scorching battery cells flying, started a fire in a house, and took 3 hours to clean up

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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