11月30日に開店するIKEA渋谷。井の頭通り沿いには「サメ」のイラストが掲げられている。
撮影:小林優多郎
イケア・ジャパンは11月30日、渋谷区宇田川町に「IKEA渋谷」をオープンする。比較的小型の都心型店舗としては「IKEA原宿」に続き日本で2店舗目。
フロアーは地上1階から7階までで、売り場面積は約4800平方メートル。ただし、レストランフロアーである7階のオープンは2021年春予定となっている。
11月26日にはプレス向け内覧会が開かれ、店内の様子や渋谷限定のアイテム商品やフードなどが披露された。中にはグローバルで見ても先進的な取り組みが行われていた。
IKEA渋谷はJR渋谷駅から徒歩5分。ハチ公口からスクランブル交差点を見ると、ちょうどイケアの看板が見える方向にある。
撮影:小林優多郎
場所は「フォーエバー21 渋谷店」があったところ。入口は井の頭通り側(写真)と、渋谷センター街側の2種類がある。
撮影:小林優多郎
1階には食料品やホームデコレーションなどの販売以外に、渋谷店の目玉となる世界初のベジドッグ専用ビストロ(当面はテイクアウト専用)が設置されている。
撮影:小林優多郎
肉を一切使っていないベジドッグは全10種類。単品価格では80〜460円(税込)。10種類のうち8種類はIKEA渋谷限定商品。
撮影:小林優多郎
お馴染みのホットドッグは食べられないが、材料を買って帰ることは可能。
撮影:小林優多郎
2階には照明などの電化製品が置かれていた。中にはアップル、グーグル、アマゾンのAIアシスタントに対応したスマート家電もあり。
撮影:小林優多郎
3階には寝具や子ども用品など。内覧会ではSNSで話題になったサメのぬいぐるみ(ブローハイソフトトイ、1999円)が山積みに。
撮影:小林優多郎
ほかにも3階にはIKEA渋谷限定となる「クルノヴァ 帽子」(299円)もあり。帽子の素材はもちろんイケアのブルーバッグ(フラクタ)と同じで、IKEAファンなら必見。
撮影:小林優多郎
4階にはクッキング用品やテーブル小物など。各フロアーにはIKEAらしい生活イメージの沸きやすい箱庭的な展示が点在している。
撮影:小林優多郎
5階にはオフィス用品やウォールデコレーションなど。
撮影:小林優多郎
6階はベッドルーム用品など。一部製品は無料の会員制度「IKEA Family」のメンバーであれば特別価格で購入できる。
撮影:小林優多郎
新型コロナ対策で、当面は整理券をウェブ発行
店内展示の至るところに"コロナ対策"があった。
撮影:小林優多郎
IKEA原宿は6月8日にオープンしたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言で、スケジュールに影響があった。渋谷に関しては、「とくに計画に支障なくオープンできた」(イケア広報)という。
一方で、感染症対策は徹底して取り組んでいくという。各所に消毒用のアルコールやビニールカーテンを設置、店内状況によっては入場制限を実施する。そもそも、当面の間は整理券順の入場となり、整理券は専用サイトで前日午後9時から翌日分を発行する。
そのほか、奇数階にはキャッシュレス決済(各種クレジットカード、電子マネー、コード決済)専用のセルフレジも設置してあり、物品によっては店員と係わることなく商品を購入できる。
都心型店舗拡大で、若者や潜在顧客を狙う
イケアの首都圏にある店舗の種類と分布。
撮影:小林優多郎
前述の通り、イケアでは渋谷のような都心型店舗の出店を進めている。首都圏には7カ所の実店舗があり、渋谷が第2の都心型店舗にあたるが、2021年春には新宿に第3の店舗がオープンする。
従来の郊外型店舗と都心型店舗の違いは、買って帰れる商品の点数(郊外型は約9500点、都心型は約1800点)に加え、子どもの預かりコーナーなどのアミューズメント的な施設の有無だ。例えば、IKEA渋谷には子どもの預かりコーナーはない。
イケア広報は「郊外型店舗やオンラインストアへの投資は続けていく」としながらも、郊外型店舗ではどうしてもフォローしづらい、都心に住む潜在的な顧客や車を持っていないミレニアル世代を、都心型店舗でアプローチする狙いがある。
(文、写真・小林優多郎)