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億万長者や大企業の租税回避で、世界は毎年40兆円以上を失っている

ケイマン諸島のリトルケイマン島。

ケイマン諸島のリトルケイマン島。

Geography Photos/Getty Images

  • タックス・ジャスティス・ネットワークの報告書によると、世界各国は富裕層や企業の租税回避で年間4270億ドルの税収を失っているという。
  • 報告書によると、4270億ドルのうち2450億ドルは、企業が利益を、法人税が存在しないか、非常に低いケイマン諸島のようなタックス・ヘイブン(租税回避地)に移したことに起因している。
  • ​この報告書は、経済協力開発機構(OECD)が公表しているデータを使って、国別の税金乱用の内訳を公表した初めての報告書だ。
  • 彼らはG20に対し「税を回避しようとする者とそれを助長する国・地域を特定し、責任を追及できるように租税の抜け穴を塞ぎ、企業に対して利益報告を義務付けることを求める」としている。

タックス・ジャスティス・ネットワーク(Tax Justice Network:TJN)の報告によると、世界の国々は、税金を回避する富裕層や企業によって、年間4270億ドルの税収を失っている。

報告書によると、これらの損失のうち約2450億ドルは、法人税が存在しないか、非常に低いか「タックス・ヘイブン(租税回避地)」に企業が利益を移したことによるものだ。一方、裕福な個人は、オフショア口座に約10兆ドルの資産を保有しており、それぞれが居住する国で課税される場合より1820億ドル少ない税金で済んでいる。

​TJNの報告書は、富裕層や企業がどのように税制を悪用しているかを国別に分析した初めてのもので、企業が匿名で税務情報を申告する経済協力開発機構(OECD)のデータを使用している。

​大陸別に見ると、アフリカは年間250億ドルの損失を出している。一方、ヨーロッパは1840億ドル、アジアは730億ドル、北米は9500万ドルの損失だ。

​報告書によると、絶対額で最大の赤字国はアメリカで、毎年900億ドルの税収が失われている。

彼らはG20に対して「税を回避しようとする者とそれを助長する国・地域を特定し、責任を追及できるように租税の抜け穴を塞ぎ、企業に対して利益報告を義務付けること」を求めた。

​TJNのチーフ・エグゼクティブ、アレックス・コブハム(Alex Cobham)は、ガーディアンへのコメントで「年間4270億ドル以上の損失を出すグローバルな税制は破綻したシステムなのではなく、破綻するようプログラムされたシステムだ」と述べた。

「巨大企業やオランダやイギリスのようなタックス・ヘイブンを持つ大国からの圧力で、我々の政府は、大企業や億万長者の要求を他のすべての人の要求よりも優先するように税制をプログラムしているのだ」

​これらの失われた資金はコロナウイルスの大流行の間に切実に必要とされてきたものだ。​報告書は、租税回避によって毎年失われている金額で、約3400万人の看護師の給与を賄えると試算している。

[原文:Almost half a trillion dollars — first report of its kind calculates the true global cost of wealthy and corporate tax avoidance

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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