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最後まで「完璧」だったはやぶさ2。カプセルの軌跡は夜空を照らし、無事回収された

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はやぶさ2から分離されたカプセルは、大気圏に突入すると発光して流星となった。

出典:JAXA

12月6日(日本時間)、ついにはやぶさ2が地球へと帰還を果たした。

12月5日10時半から、小惑星「リュウグウ」で採取したサンプルを地球へと送り届けるカプセル分離運用に挑戦していたはやぶさ2。

集大成となるミッションは、大きなトラブルなく予定通りに進行。

14時30分、見事はやぶさ2からカプセルを分離させることに成功すると、その後、はやぶさ2を地球に突入する軌道から離脱させる運用も無事完了した。

これまでのはやぶさ2の各ミッション同様、「完璧」と言える仕事ぶりだった。

分離されたカプセルは、12月6日午前2時半頃、オーストラリア・ウーメラ砂漠上空で発熱、発光した様子が確認された。

出典:JAXA

JAXAの津田雄一プロジェクトマネージャも、

「美しい大気圏突入だった」

と、52億キロ続けた旅の集大成の様子を見守った。

大気圏に突入したカプセルは、オーストラリア・ウーメラ砂漠上空にあらわれた。

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出典:JAXA


周囲の明るい星々にも負けず劣らずの光を放った。

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出典:JAXA


初代はやぶさ2が地球へ帰還した際には、探査機本体も大気圏へと突入し、巨大な流星となった。それに比べると、カプセルだけが発光する今回は、少し控えめだ。

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出典:JAXA


しかしそれでも、この美しい光景は、私たちの心に再び深く刻まれることになるだろう。

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出典:JAXA


ウーメラ砂漠の赤い大地に、カプセルが無事落下していた。

落下したカプセルとパラシュート

出典:JAXA


現地の回収班によって、回収作業が進められた。

回収

出典:JAXA


このカプセルの中に、リュウグウで採取した貴重なサンプルが保存されている。

カプセル

出典:JAXA


その後、同6日午前4時47分には、着地予定区域内で着陸したカプセルとパラッシュートを発見。7時半頃、カプセルの回収を無事完了した。

リュウグウから持ち帰ったサンプルへの期待

カプセルの中には、リュウグウで採取したサンプルが入っているとされている。

サンプル採取のプロセスがうまく働かないなど、数々のトラブルを抱えたはやぶさ1号機が地球へ持ち帰った小惑星「イトカワ」のサンプルは、マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリメートル)程度のサイズばかりだった。総量も、わずか0.00001グラム程度だった。それでも、太陽系の成り立ちの解明など、宇宙の謎を解き明かす上で重要な役割を果たしてきた。

今でもなお、イトカワから採取したサンプルを使った研究が続けている。

今回、はやぶさ2ではサンプル採取のプロセスが正常に働いたこともあり、サイズの大きな粒子が含まれていることが期待される。総量としても、1号機が持ち帰った量を大きく上回ると予想されている。

リュウグウは、ケイ素などが多く含まれ「S型」と呼ばれるタイプだったイトカワとはことなり、炭素を多く含む「C型」の小惑星。

C型の小惑星には、S型の小惑星に比べて、太陽系が誕生した初期の情報が多く残されていると考えられている。こういったさまざまな小惑星の試料を分析することで、太陽系誕生の歴史の解明や、地球の生命の原材料の由来を解き明かすことなどにつながることが期待される。

12月8日には、サンプルは日本に持ち帰られ、分析などの準備が始まることになる。今後、果たしてどんな研究成果が出てくるのか楽しみだ。

なお、既にはやぶさ2は無事に地球を離脱。2031年7月の到着を目標に、別の小惑星への探査に挑む。

管制室

カプセルの発光を確認して湧く管制室。

出典:JAXA

(文・三ツ村崇志

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