NHKが熱い想いを導いてくれた。子ども時代に自覚した内なるモンスター【小国士朗3】

小国士朗

小国士朗(41)がNHKに就職することになったのは、ほんの偶然だった。

東北大学に進学した小国は、大学時代に起業している。

当時、仙台のアーケード街にはストリートアーティストがあふれていた。東北中から才能あふれるミュージシャンが集まっていた。

まだ、YouTubeもなかった時代。このアーティストたちのパフォーマンスを動画におさめてレコード会社に自由に見てもらうプラットフォームを作る。才能あるアーティストを青田買いしてもらえば、双方に利益が生まれるのではないか。

そう考えた小国は、知り合いと一緒に会社を立ち上げた。

ところが、その資金を持ち逃げされた。

起業するつもりだったので、就職活動は全然していなかった。あわてて、まだエントリーを受け付けてくれる放送局を探したら、NHKしかなかった。

「当時、僕の中でテレビといったら4チャンネル(日本テレビ系列)か8チャンネル(フジテレビ系列)だけ。ダウンタウンさんしか見てなかった。NHKの番組の記憶は、『おかあさんといっしょ』で止まっているレベル」

なんとか1本だけ、当時放送されていた「プロジェクトX 挑戦者たち」を見て、面接に臨んだ。

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