「ダメな職場」を見破る5つのサインと対処法【もう一度読みたい】

※本記事は、2020年に注目を集めたヒット記事を再掲しています。

koko22

"The Wolf of Wall Street"/Paramount Pictures

  • ここ数週間、Refinery29BonAppétitLinkedInなどの従業員や元従業員が、有害な職場環境だと訴えている。
  • いじめは有害な職場であることを示す最も明白な徴候の1つだが、『職場のアホと戦わない技術』の著者で組織心理学者のロバート・サットンによると、問題のある職場では微妙な徴候がいろいろと現れるという。
  • Rising Above a Toxic Workplace」の共著者で心理学者のポール・ホワイトによると、他の徴候には批判やゴシップなどがあるという。
  • 自分が有害な職場にいることに気付いたら、自分のために声を上げる準備をして、職場の友人に頼って、どうしてもだめなら辞めるべきだ。

人種差別や警察の残虐行為に対する全国的な抗議行動をきっかけに、同僚からの人種差別疑惑について発言する労働者が増えている。最近では、Refinery29BonAppétitLinkedInなどの従業員や元従業員が有害な職場について詳細に述べている。

何が有害な職場環境を作り出しているのだろうか。「いじめ」は最も明白な徴候の一つであり、多くの人が予想しているよりもはるかに多く存在する。スタンフォード大学の教授で、『職場のアホと戦わない技術(The Asshole Survival Guide)』や『マル上司、バツ上司 なぜ上司になると自分が見えなくなるのか(Good Boss, Bad Boss)』の著者であるロバート・サットン(Robert Sutton)は、そう言っている。

職場での虐待行為に焦点を当てた教育・研究機関であるWorkplace Bullying Instituteによると、2017年に行われたアメリカの1000人以上の労働者を対象にした調査では、ほぼ5人に1人が職場でのいじめを経験したことがあると答えている。

職場に不公平な慣行や悪質で非生産的、そしておそらくは危険な行動があふれている場合は、それを示す徴候がある。ここでは、それらを見極めるためにすべきことと、あなたの職場があまりにも有害だと気づいた場合に取るべき行動を述べている。


【徴候その1】会議での発言が少ない

サットン教授によると、オフィスが有害であるかどうかを測る物差しの1つは、会議で従業員がどれだけ発言しているか、あるいはほとんど発言していないかということだ。

「権力のない人が声を上げようとしても黙らされてしまう」とサットンはBusiness Insiderに語っている。

「リーダーが話している間は冷たい沈黙のようなものがある。それは私にとって恐怖の印だ」

少数の権力者を除いて、他のすべての人が何もせずに傍観している場合、それはすべての人の考えが反映されておらず、人々の扱いに大きな違いがあることを示している、と彼は述べた。

【徴候その2】働いている人々に活気がない

「疲れ果てている人々。それは有害な職場の兆候だ」とサットン教授は述べている。また、無気力な同僚は、無関心や過労、怠慢を示していて、批判されるかもしれないが、それでも貢献する価値がない組織だと考え始めているのかもしれないという。

【徴候その3】長く勤めている従業員がいない

サットン教授によると、ある企業の離職率が高いという噂を聞いたら、その企業とは距離を取ったほうがいいという。「人々がいずれ退職していくのは明らかだ」と、彼は言った。

【徴候その4】職場の人が互いに批判し合い、悪い噂話がたくさんある

心理学者で、『Rising Above a Toxic Workplace』の共著者でもあるポール・ホワイト(Paul White)によると、有害な職場では、コミュニケーションがオープンではなく、誤解や議論につながっていく。さらに、リーダーは感謝や賞賛を表さず、否定的な態度が社内に広まってしまうという。

「そんな職場には従業員が不平不満が渦巻き、いつも不満の対象を探している。すると、嫌味や皮肉が現れ始め、経営陣やリーダーシップに対する信頼の欠如が深刻化していることが明らかになり、不満が湧き上がってくる」とホワイトは以前、Business Insiderに記している。

【徴候その5】私生活での精神状態が変わった

誰もが仕事中にストレスを感じて、私生活に影響を受けることはある。もしあなたがパートナーを怒らせてしまったり、友人から距離を取ってしまったり、睡眠障害になったり、体重が増えたりした場合、その原因は有害な職場環境で働いていることかもしれない、とホワイトは言う。その影響は人生を大きく変えてしまう可能性があるので、きちんと対処することが重要だ。

「落胆することが多くなれば、それはうつ病につながる可能性がある。また、イライラしたり、怒りをコントロールできなくなったりもするし、仕事のことを考えると不安や恐怖にかられる人もいる。そして、これらの症状は、アルコール、処方薬、違法薬物の濫用につながることがある」と心理学者は書いている。

もし、あなたの職場が有害だった場合の対処法

1.自分のために声を上げる準備をする

有害なオフィスで働いていると感じたら、自分の利益のために立ち上がる準備をしようとサットンは言う。準備ができたら、上司や人事に相談しよう。

2.悪いリンゴを避ける

「厄介な上司がいたら、避けよう」とサットンは言う。

「私の知っているある人の職場では在宅勤務を選択することができる。彼女とその同僚は、上司の機嫌が悪い時は自宅で仕事をするようにしている」

3.職場に友達を作る

職場で一緒に愚痴をこぼしたり、冗談を言ったりできる友人を1人か2人見つけよう。

「自分では変えられないことや対処しなければならないことが常にある。お互いを感情的な部分でサポートすることが大切だ。冗談を言い合って、これは永遠には続かないということを思い出させてくれる」

4.そこから抜け出そう

声を聞いてもらえない、仕事が嫌いになったなどを自覚した場合は、履歴書を書いて、別の仕事を探すことを始めよう。すべてがうまく行かない時、特にあなたの肉体的、精神的な健康が蝕まれている場合には、仕事を変えたほうがいい。 「私は仕事を辞めることはすごく効果があると強く信じている」とサットンは言う。

「辞めることはだめなことではない」

[原文:5 warning signs you're in a toxic workplace, and what to do about it before it ruins your personal life

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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