出典:アップル
これが2020年最後のアップル新製品になるのだろうか?
アップルは12月8日深夜(日本時間)、ヘッドホン型の大型AirPods「AirPods Max」を発表した。アップルがAirPodsブランドでオーバーイヤー型の製品を発売するのは初のことだ。
価格は6万1800円(税別、米国版は549ドル)。すでに事前予約が始まっている。発売日は12月15日。
同梱されるスマートケース。かなりしっかりとしたケースのようだ。
出典:アップル
AirPods Pro Maxはノイズキャンセリング機能を備えたBluetoothヘッドホンだ。機能的には人気の無線イヤホン「AirPods Pro」を大型化したようなイメージ。iPhoneなどの機器とはBluetooth 5.0で接続できる。
最大バッテリー駆動は20時間(ノイズキャンセル使用時)。5分充電で1.5時間の音楽再生もできる。充電端子はUSB-Cだ。
また、iOS14から対応した空間オーディオ(iPhoneなどの画面の方向と音場を一致させて、画面の方向から音が聞こえてくるように再現する技術)にも対応する。
1. 装着状態を調節し高音質化する「コンピュテーショナル・オーディオ」
音楽を再生する心臓部、ドライバー部分の構造。
出典:アップル
アップルは高音質化へのアプローチとして、AirPods Pro向けのチップ“H1"を左右それぞれに搭載することでつくりだす「コンピューテショナル・オーディオ」を挙げている。
公式サイトによると、イヤークッションの吸着度と密閉度に合わせてオーディオを自動調節するようだ(英文リリースでは、低周波と中周波をリアルタイムに自動調整する、と説明)
音を鳴らすドライバー部は40ミリサイズのダイナミック型だ。
2. AppleWatchのようなDigitalCrown、カラバリは5色
AirPods Pro Maxの5種類のカラバリ。定番のブラック、シルバーを含め合計5色ある多色展開だ。
出典:アップル
本体のボタンは、AppleWatchのDigitalCrownに似たデザインの音量調整・再生・Siri・電話応答などの操作ができる多機能ツマミ(こちらもDigital Crownという呼び名は同じ)と、ノイズキャンセルのモードを「ノイズキャンセル」「外部音取り込み」などに切り替える「ノイズコントロールボタン」の2つ。
上がノイズキャンセルモード変更のボタン、下がDigitalCrown。ボタン類のデザインはApple Watchのボタンをそのまま大型したような雰囲気。
出典:アップル
ホワイトのみの単色展開だったこれまでのAirPodsシリーズとは異なり、AirPods Maxでは当初から5色のカラーバリエーション展開であることも目を引く要素だ。
3. デザインに独特のこだわり
ヘッドバンド部分が独特の形状。
出典:アップル
公式サイトやプロモ映像を見る限りでも、デザイン面にはいくつか独特のこだわりがあるようだ。
まず、フレームはiPhone 12 Proと同様のステンレス製で、イヤーカップ部分は酸化皮膜処理されたアルミ製。ヘッドバンド部は、ニットを組み合わせた設計で、通気性とクッション性を持たせているようだ。
競合機種にあたるソニー「WH-1000XM4」がAirPods Maxより130グラム軽い「254グラム」であることを考えると、重量よりも質感を重視した設計(重量384.8グラム)と言える。
質感の高さだけではなく、当然、高音質であることも期待されるAirPods Pro Max。初のヘッドホン型AirPodsということで満足度のハードルはそもそも高い。
なお、12月8日23時時点の日本のお届け予定日は12月30日となっている。
(文・伊藤有)