フェイスブックを反トラスト法違反で告訴…FTCと各州、インスタグラムとWhatsAppの分割を求める

Mark Zuckerberg.

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO。

Nick Wass/Associated Press

  • 12月9日、アメリカ連邦取引委員会(FTC)と48州の司法長官はフェイスブックを反トラスト法違反で訴えた。
  • これらの訴訟は、2012年のインスタグラム買収と2014年のWhatsApp買収をめぐるものだ。
  • いずれの買収も当時はFTCの承認を得ていたが、最近は厳しい見方をされている。
  • 訴訟では、インスタグラムとWhatsAppのフェイスブックからの分離を求めている。

フェイスブック(Facebook)は2件の反トラスト法違反訴訟を起こされた。

今回の訴訟は、アメリカ連邦取引委員会(FTC)48州の司法長官が起こしたもので、どちらも写真共有アプリのインスタグラム(Instagram)とメッセージアプリのWhatsAppをフェイスブックが買収したことを咎める内容になっている。

訴状では、フェイスブックが、競合他社が同社の支配を脅かすようになる前に無力化する戦略として買収を用いたと主張している。また、フェイスブックがインスタグラムやWhatsAppと競争するのではなく買収を決断したことを問題視しており、ソフトウェア開発者に「反競争的条件」を課すことになったと述べている。

どちらの訴訟でも、インスタグラムIとWhatsAppを分離するというフェイスブックの「資産の分割」を求めている。さらに、フェイスブックは今後行う合併や買収の前に政府の承認が必要になるだろう。

フェイスブックは2012年にインスタグラムを、2014年にWhatsAppを買収した。その際には規制当局の承認を得ていたが、最近になってこの買収について議会が精査し始めたのだ。

ニューヨーク州司法長官のレティシア・ジェームズ(Letitia James)が率いる司法長官連合は、2019年9月にフェイスブックに対する調査を開始し、その後、FTCも調査に参加した。46州とワシントンDCとグアムの司法長官がこの訴訟に名を連ねている。参加していないのは、アラバマ州、ジョージア州、サウスカロライナ州、サウスダコタ州だけだ。

フェイスブックは同日、訴状を精査しており、「近いうちに言うべきことを言う」と述べた

「我々の買収をFTCが承認してから何年も経った今、政府は、ビジネス・コミュニティや我々の製品を毎日使っている人々に与える影響を考慮せずに修正を求めている」

フェイスブックはまた、大手テック企業による小規模企業の買収を調査した下院司法委員会の反トラスト法違反調査の対象にもなっている。アメリカ政府は、テクノロジー業界に規制をかけようとしているが、この動きは、共和党と民主党が通信品位法第230条をめぐって議論を戦わせる中で、非常に政治的な問題になってきている。

この調査の一環として公開された2012年のメールによると、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOが当時からインスタグラムの買収を考えていたことが明らかになった。ザッカーバーグは、インスタグラムをフェイスブックにとっての「脅威」とみなし、写真共有アプリを購入することがその成功を「中和する」方法になると考えた。

「1つの見方として、我々が買っているのは時間だということだ。インスタグラム、Path、Foursquareなどを買収すれば、新たなライバルが出現したとしても、その規模に近づく前に1年以上の猶予が生まれることになる」とザッカーバーグはメールで述べている。

下院の調査を率いたデイビッド・シシリーニ(David Cicilline)議員は、フェイスブックによるインスタグラムとWhatsAppの買収は「典型的な独占行動」であり、会社は分割すべきだと考えていると述べた。

7月に行われた反トラスト法の公聴会では、議員らがザッカーバーグに対し、フェイスブックの競合相手になっていたはずの人気プラットフォーム、インスタグラムとWhatsAppを買収した動機について追及した。

ザッカーバーグは、インスタグラムを「競合相手であり、かつ、当社のサービスを補完するもの」と考えていると述べた。

フェイスブックがFTCと対立したのはこれが初めてではなく、フェイスブックは2019年7月にケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)のデータ漏洩をめぐって50億ドルの罰金を科されている。

フェイスブックを相手取った訴訟は、10月にアメリカ司法省がグーグル(Google)を相手取って起こした訴訟に続き、大手テクノロジー企業を対象とした訴訟としては2件目となる。

[原文:Facebook hit with 2 massive antitrust lawsuits from the FTC and 46 states seeking to spin off Instagram and WhatsApp

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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