Symphony of the Lights.
Iurie Belegurschi/Capture the Atlas
- 写真情報サイトのCapture the Atlasは、2020年に撮影されたオーロラのベストショットを、毎年恒例のオーロラ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー・コレクションで公開した。
- 全25枚の写真コレクションは、18カ国の写真家によって撮影された。
- ここで紹介する10枚の写真は、ロシア、南極、ノルウェーなどで輝くオーロラを撮影している。
旅行と写真のブログサイト「Capture the Atlas」では、毎年、オーロラのベストショットを「オーロラフォトグラファー・オブ・ザ・イヤー」として特集している。
オーロラは、北半球では9月から4月まで、南半球では3月から9月まで見ることができる。この光は、太陽風が地球の大気中に入り込み、エネルギーを放出することで発生する。
2020年に撮影された写真から、10枚を以下で紹介しよう。全25枚はCapture the Atlasのサイトで見ることができる。
「Heavenly Dance」セルゲイ・コロリョフ
Heavenly Dance .
Sergey Korolev/Capture the Atlas
「私は数年前からロシアのコラ半島で風景やオーロラを撮影しているが、今でも新しいスポットを探している」とセルゲイは述べている。
「数年前、バレンツ海にあるこの海岸を見つけた。その時、私は波で動く石とそびえ立つ険しい山々に魅了された」
「The Hunt's Reward」ベン・メイズ
The Hunt's Reward.
Ben Maze/Capture the Atlas
「写真家仲間のルーク・シャーキと私は、この夜、オーロラが見えるとは思ってもみなかった」とメイズは述べている。
「太陽嵐の可能性があるという噂を耳にしたばかりだった。カメラのスクリーンに光が現れたとき、我々は興奮を抑えることができなかった。後になって、我々はこの珍しいショーを見るには一番いい場所にいることに気が付いたよ。ライオンロックはタスマニア島(オーストラリア)の最南端にあり、当時、他よりも雲が少ない場所だった」
「Dragon Eggs」ロクソリヤナ・ヒルビッチ
Dragon Eggs.
Roksolyana Hilevych/Capture the Atlas
「ギムソヤ島を移動しているうちに、ロフォーテン諸島のこの場所を見つけた」とヒルビッチは述べている。
「その夜はとても寒く、気温は摂氏マイナス20度にもなった。おそらく今までに私が見た最高のオーロラ・ショーだったと思う。魔法のような風景と一晩中踊っているようなオーロラが見える、このような新しい場所を見つけるのは簡単ではない」
「Antarctic Night」ベンジャミン・エーベルハルト
Antarctic Night.
Bejnamin Eberhardt/Capture the Atlas
「南極はおそらく、写真を撮るのに最もふさわしくない厳しい環境であり、人間にとってもテクノロジーにとっても困難な場所だ」とエーベルハルトは述べている。
「24時間のタイムラプス撮影を実現するには、マイナス80度まで気温が下がる環境で機材を稼働させるために加熱したり断熱したりする工夫が必要だ。私の場合、試行錯誤と凍傷を繰り返しながらが何カ月もかけて学習した。逆に言えば、この難題に取り組んだからこそ、自分の写真を誇りに思うことができる」
「Convergence」アグニェシュカ・ムロフカ
Convergence.
Agnieszka Mrowka/Capture the Atlas
「2020年9月下旬、ついにオーロラのための完璧な条件が整った。いつになく穏やかな天候と、アイスランドで最も人気のある氷河のラグーンを照らす月…」とムロフカは述べている。
「それは記憶に残る、すさまじく穏やかな夜だった」
「Finland At Night」キム・イェンセン
Finland At Night.
Kim Jenssen/Capture the Atlas
「フィンランドのルカの、摂氏マイナス36度にもなる冷たい森の中で何時間も待っていたが、オーロラが見られなかったので、我々は車に戻ることにした」とイェンセンは述べている。
「その時、左側に何かが見えたので、友人に止まるように言った。突然、オーロラが『踊り』始めた。あとは雪の中に飛び込んでカメラを構えるだけだった。構図を考える暇もなかったよ。オーロラは5分で消えたが、その夜はハッピーエンドだった」
「Lofoten Ice Lights」デニス・ヘルウィッグ
Lofoten Ice Lights.
Dennisi Hellwig/Capture the Atlas
「これは溶けた氷が再び凍ってできた美しい氷柱だ」とヘルウィグは述べている。
「日中に(ノルウェーのロフォーテンで)この場所を見つけていたので、オーロラが見えてきたときに、写真を撮りに行ったんだ」
「Spring Fireworks」オーレ・サロモンセン
Spring Fireworks.
Ole Salomonsen/Capture the Atlas
「その夜は天気予報がはっきりしなかったが、トロムソ市(ノルウェー)から車で20分のところにあるエルスフィヨルドボトンという場所に行くことにした。とてもすばらしかった」とサロモンセンは書いている。
「1時間後、私の頭上ですばらしいショーが行われた。たくさん撮影したが、この写真は私が岩の上に立っているところから空一面にオーロラが広がっていて、そのすばらしさと大きさがよく分かる」
「Symphony of the Lights」ユーリー・ベレグルスキー
Symphony of the Lights.
Iurie Belegurschi/Capture the Atlas
「その夜はアイスランドのシンクヴェトリル国立公園でオーロラを撮影する予定だった」とベレグルスキーは述べている。
「前日に吹雪があり、道路は雪が積もっていた。オーロラが現れるまで4時間も待った後、車で家に帰ることにしたんだ。車が雪の中で立ち往生してしまって助けを待っている時に、ようやくオーロラが現れ、10分ほど『踊って』くれた。幸運にも立ち往生したのがこの池の横で、オーロラが水面に映るこの写真を撮ることができた」
「When A Dream Became A Reality」モハド・アルメハンナ
When A Dream Became A Reality.
Mohad Almehanna/Capture the Atlas
「(カナダのユーコンで)この写真を撮った日は、気温が摂氏マイナス20度で、強風が吹く、非常に厳しい天候だった」とアルメハンナは述べている。
「この壮大な現象を初めて見たときの圧倒的な感覚と、写真を撮るために時間と寒さと戦ったときのスリルは、ぜひもう一度体験したいものだった」
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)