メルカリが今「ホワイト急便」と組む理由。若い世代の“クリーニング離れ”、フリマが歯止めに

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クリーニング大手のホワイト急便とメルカリ・メルペイは、共同で実証実験を開始した。

撮影:小林優多郎

フリマアプリを展開するメルカリと、「ホワイト急便」を運営するクリーニング業界大手の日本さわやかグループは12月16日、ホワイト急便の実店舗を利用した実証実験を開始した。

今回発表された両社の取り組みは以下の通りだ。

  • ホワイト急便の全国約6000店舗中、約2000店舗へのメルペイ(d払いと共通の店舗提示型QRコード)の導入
  • ホワイト急便各店でメルペイを使って決済すると、メルカリの梱包資材がもらえるキャンペーンの実施(12月15日から)。
  • ホワ イト急便綱島本通店でのメルカリポストの設置と梱包資材の販売。

メルカリは既存ユーザーの利便性向上と新規顧客開拓を狙える

クリーニング店とのスライド

フリマアプリであるメルカリとクリーニング店は相性が良い。

出典:メルカリ・メルペイ

メルカリとその決済サービスのメルペイにとって、ホワイト急便と手を組む理由は単純明快で「ユーザーの利便性向上」「新規顧客の開拓」につながるからだ。

「売れたとしても、配送が面倒」「そもそもどうやって出品したらいいか不安」そんな声に応える最も効率的な手段として、メルカリは現実空間でのタッチポイントを増やしている。

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ホワイト急便綱島本通店に並ぶQRコードやキャッシュレス決済端末。

撮影:小林優多郎

その一環として、6月には新宿マルイ本館に同社初となる常設型の実店舗「メルカリステーション」を出店。12月14日からは東京都と神奈川県のファミリーマート8店舗で「メルカリ教室」の実施やメルカリポストの設置を行う。

今回のホワイト急便との発表の範囲でそこまで踏み込んだことをするのは綱島本通店の1店舗のみだが、メルペイ執行役員の金高恩氏は「(店舗のオペレーションに加え)シームレスな体験をいかに提供できるか。お客さんにもヒアリングをしていく」と、実証実験を通じて、同様の取り組みができる店舗を増やしていく狙いがある。

若者の「クリーニング離れ」解消の糸口を探す

メルペイ

メルペイは他の決済サービスに比べて、若者層や女性の支持を集めている。

出典:メルカリ・メルペイ

一方で、ホワイト急便側の狙いもメルカリと共通していて新規顧客、とくにクリーニングにあまり馴染みのない若者層へのアプローチが目的だ。

日本さわやかグループ次長の馬場将晴氏によると、ホワイト急便の現在メインとなっている客層は40〜60代。昨今の衣類のカジュアル化や高機能化も相まって、「とくに若い人でクリーニング店を使ったことがないというアンケート結果もある」(馬場氏)と危機感を募らせている。

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日本さわやかグループ次長の馬場将晴氏とメルペイ執行役員の金高恩氏。

撮影:小林優多郎

そのため、若いユーザーを多数抱え、(中古衣服の売買の際に使うなど)クリーニングとの親和性の高いメルカリと組むことで、新しい年代の客層を実店舗まで呼び込みたいという意図がある。

もちろん、メルカリの売上金を使えるメルペイを導入して完了、という趣旨の取り組みではない。馬場氏も単にキャッシュレスの波に乗る意図ではなく「メルカリと全体の連携が視野にある」と話す。

具体的な内容は実証実験を行う中で検討されていくが、「出品物をクリーニングしてそのまま発送というような新サービスを検討しているか」というBusiness Insider Japanの質問に対し、馬場氏は「まさしく想定内の質問。どういった施策が必要なのか見つけ出す」と回答している。

(文、撮影・小林優多郎)

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