フィナンシャル・タイムズはバーナード・バーグマーという人物がオーナーの1人だと報じた。
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- フィナンシャル・タイムズは、ビジネスマンのバーナード・バーグマーという人物が「Pornhub」「Redtube」といった大手アダルトサイトを運営するマインドギーク社のオーナーの1人だと報じた。
- 同紙によると、バーグマーをはじめとするマインドギークのオーナーは、資本関係が複雑な子会社を通じて会社を所有しているため、世間の注目を浴びていないという。
- Pornhubは最近、マスターカードとVISAがサービスの提供を中止した後、検証されていないクリエーターが投稿したビデオをすべて削除した。
- マインドギークの元コンテンツ管理者はBusiness Insiderに対し、同社は疑わしい動画をサイトに掲載することを許可していたと述べた。
フィナンシャル・タイムズの記事によると、Pornhub、RedTube、YouPornといった主要なアダルトサイトを運営しているマインドギーク(MindGeek)社の所有者の1人は、バーナード・バーグマー(Bernard Bergemar)というビジネスマンだという。
同紙によると、バーグマーという名前はこれまで、マインドギーク社のごく一部の人にしか知られておらず、記事が公開される前は、グーグル(Google)で「Bergemar」を検索しても3件しか結果が表示されなかったという。
Pornhubは、財務情報については言及しないとしてコメントを拒否した。同社の広報担当者は、何度要請を受けても身元確認に応じていない。
バーグマーはマインドギークの子会社の株式の大半を所有しており、マインドギークの最大の受益者だとFTは報じている。同紙によると、マインドギークは「複雑な子会社ネットワーク」に数百万ドルの配当を支払う義務があるという。
「同社の不透明感は、資金調達のみならず経営陣にも及んでいる。」とFTのパトリシア・ニルソン(Patricia Nilsson)は書いている。
「企業の書類に登場する同社の上級幹部の多くは、名前をインターネットで検索しても結果が表示されず、彼らが何者なのかはほとんどわからない」
Business Insiderの調査でも、プレスリリースやニュース記事に引用された複数のPornhub幹部が存在するという証拠は見つかっていない。
Pornhubは最近、マスターカード(Mastercard)とVISAがプラットフォームへのサービス提供を中止した後、サイトのコンテンツの大部分を占めていた未確認のクリエーターのビデオをすべて削除した。この動きは、ニューヨーク・タイムズがPornhubに児童ポルノが掲載されていると報じたのを受けたものだが、関係者は、クレジットカード会社の動きの影響が大きいとViceに語っている。
Pornhubは、性的搾取コンテンツや児童ポルノを排除することに十分な行動をとっていないとの批判を受け、長い間監視の目にさらされてきた。マインドギークの元コンテンツ管理者はBusiness Insiderに対し、同社は疑わしいビデオの公開を許可していると語った。彼は「我々の仕事はビデオをサイトに掲載し続けるための奇妙な言い訳を見つけることだった」と話した。
12月15日、人身売買の被害者がマインドギークに対して4000万ドルの賠償請求訴訟を起こしたとViceが報じている。
FTによると、マインドギークは2018年に4億6000万ドル以上の売り上げを記録したという。同紙が調査したグーグルのデータによると、過去1カ月間に「Pornhub」という語句で検索した人の数は、「コロナウイルス(coronavirus)」や「トランプ(Trump)」を検索した人の数よりも多かった。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)