日本でも進むか。アメリカで止まらぬ“有料放送殺し”「コードカッター」の現状:eMarketerレポート

テレビイメージ

shutterstock/On_Ter

新型コロナウイルスの流行による外出規制で恩恵を受けたメディアはいくつかある。だが、ケーブルテレビや衛星放送などの従来型の有料放送は、これに含まれない。それどころか、かつてない規模で契約者を失っている。

アメリカで進む「コードカット(従来型の有料放送の解約)」。2020年の終わりまでに、累計で3120万世帯がこれを実行する見込みだ。この1年だけでも660万世帯。2024年までにアメリカの世帯の3分の1が有料放送を解約すると予想される。

動画配信サービスに比べ割高。スポーツ中継中止が打撃に

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ケーブルテレビや衛星放送など、従来型の有料テレビを解約する世帯が増えている。

Business Insider Intelligence

インサイダー・インテリジェンスでeMarketer予測アナリストを務めるエリック・ハグストロム(Eric Haggstrom)は次のように語る。

「動画配信サービスと比較して料金が割高なことから、消費者は有料放送を解約している。2020年上半期にスポーツ中継が軒並み中止されたことも、この流れを後押しした。スポーツ中継は再開したが、有料放送の再契約にはつながらない」

2020年に従来型の有料放送を契約している世帯は7760万世帯。前年比7.5%減と、これまでで最大の下落幅となる。ピークだった2014年と比較すると22.8%減。2024年の終わりまでに有料放送の契約をしている世帯はアメリカの全世帯の半分以下になる。

「有料放送の契約者数の減少を受けて、ケーブルテレビ会社はインターネット接続サービスに軸足を移している。そちらの方が収益力があり、動画配信サービスへのシフトからも利益を得られるからだ」(エリック・ハグストロム)

広告も「テレビ」から「デジタル動画」へとシフト

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アメリカにおけるテレビ広告費の推移と予測。

Business Insider Intelligence

視聴者の減少とともに打撃となっているのが、テレビ広告費の大幅な落ち込みだ。2020年、テレビ広告費は前年比15%減の600億ドル(約6兆2000億円)となる。これは2011年以来最も低い値だ。テレビ広告費は来年には上向きに転じるが、少なくとも2024年まではコロナ前と比べ低い水準で推移するとみられる。

「経済が復調する2021年にテレビ広告費は持ち直すが、パンデミック前の水準に戻ることはない。コードカットの潮流や、動画配信サービスの勢いを見ると、広告費はますますテレビからデジタル動画に流れていくだろう」(エリック・ハグストロム)

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[原文:More than 6 million US households will cut cable this year

(翻訳・野澤朋代)

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