- ニューヨーク州の人口が、2019年7月から2020年7月の間に12万6000人減ったことが、国勢調査局のデータでわかった。
- これは、全米50州の中で一番大きな減少だ。
- ブルッキングス研究所によると、ニューヨーク州は人口減少によって下院の議席数を減らすことになりそうだ。
- ニューヨーク州は26議席となり、2議席増えて29議席になる見込みのフロリダ州よりも少なくなるという。
新型コロナウイルスのパンデミックは、ニューヨーク州の人口減少を引き起こし、今後の選挙における同州の影響力を低下させる可能性がある。
アメリカ国勢調査局が12月22日に発表した暫定のデータによると、2019年7月から2020年7月にかけて、ニューヨーク州の12万6000人以上の人が州の外へ移り住んだ。これは、全米50州の中で一番大きな人口減少だ。
データによると、ニューヨーク州の人口はすでに2016年から減少しているが、2020年はこれまでで最も大きな減少幅となった。過去10年間で、ニューヨーク州で2番目に大幅な減少が見られたのは2018年から2019年にかけてで、8万人以上の減少だった。
ブルッキングス研究所(Brookings Institution)による国勢調査データの分析によると、ニューヨーク州の人口減少は、連邦議会下院の議席数の減少に繋がる可能性がある。
アメリカでは10年に1度、人口に応じた下院の「議席の再配分」が行われる。これは、各州の人口動態によって議席数の増加、減少、維持を判断するものだ。前回の2010年の再配分では、ニューヨーク州は2000年から人口が減少したため、2議席を失った。
ブルッキングス研究所の予測によるとニューヨーク州が史上初めてフロリダ州より少ない議席数になるとニューヨーク・タイムズが報じた。今回の再配分では、ニューヨーク州は26議席になり、フロリダ州は2議席を増やして29議席になる見込みだという。
議席数が増えると予測されているのは、テキサス州(3議席増)、アリゾナ州・モンタナ州・コロラド州・ノースカロライナ州、オレゴン州(各1議席増)だ。
ブルッキングス研究所は、2020年の議席再配分で、ニューヨーク州のほかに9つの州が議席数を減らすと予測している。アラバマ州、カリフォルニア州、イリノイ州、ミシガン州、ミネソタ州、オハイオ州、ペンシルベニア州、ウェストバージニア州、ロードアイランド州だ。
[原文:So many people left New York that the state may lose a seat in Congress]
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)