「恒星間天体『オウムアムア』は異星人によって作られたもの」…ハーバード大教授が新著で主張

太陽系を訪れた恒星間天体として初めて観測された「オウムアムア」の想像図。2017年10月19日、ハワイにある天体望遠鏡Pan-STARRS1が捉えた。

太陽系を訪れた恒星間天体として初めて観測された「オウムアムア」の想像図。2017年10月19日、ハワイにある天体望遠鏡Pan-STARRS1によって発見された。

European Southern Observatory/M. Kornmesser/Handout via Reuters

  • ハーバード大学のアヴィ・ローブ教授の新著によると、科学者たちは2017年に初めて、地球外からの知的生命体の兆候を検出した。
  • 「やや赤みがかった色合いを持つ葉巻型をした岩のような物体」は、NASAによって「1I/2017 U1 オウムアムア」と名付けられた。
  • 「考えられる説明は1つだけ。すなわちこれは、遠く離れたエイリアンの文明によって造られた、その高度な技術の一端を示す物体だ」と、出版社のホートン・ミフリン・ハーコートはこの本の紹介文で述べている。

ハーバード大学の天文学者アヴィ・ローブ(Avi Loeb)は、2021年1月に出版予定の著書の中で「地球外からの物体が、2017年に地球のすぐそばの宇宙空間を横切った」と記している。

これは地球外に知的生命体が存在することを示す最初の兆候だったとローブは言う。

彼が執筆した『Extraterrestrial: The First Sign of Intelligent Life Beyond Earth(地球外生命体:地球外の知的生命体の存在を示す初めての兆候)』の出版元、ホートン・ミフリン・ハーコート(Houghton Mifflin Harcourt、HMH)社は、次のようにこの本を紹介している。

「ハワイにある天体観測所の科学者たちは、ある物体が太陽系の内側を飛んでいくのを見つけた。その速度はあまりにも速く、別の天体から来たとしか考えられない」

物理学の博士号を持つローブ教授によると、この物体は自然に発生したものではなく、別の銀河から放出されたスペース・デブリ(宇宙ごみ)だという。

「考えられる説明は1つだけ。これは、遠く離れたエイリアンの文明によって造られた、その高度な技術の一端を示す物体だ」とHMHは解説している。

スティーブン・ホーキング博士らとステージに立つ物理学者アヴィ・ローブ(右)。

スティーブン・ホーキング博士らとステージに立つ物理学者アヴィ・ローブ(右)。

Lucas Jackson/Reuters

パブリッシャー・ウィークリーによる書評では「議論を呼ぶ宣言」と説明されている。

しかし、NASAによって「1I/2017 U1 オウムアムア」と名付けられたこの物体に対して興奮していたのは、ローブだけではない。

「別の天体から我々の太陽系にやってきた物体と初めて確認された、この恒星間天体は、やや赤みがかった色合いを持つ葉巻型をした岩のような物体だ」とNASAは説明した

この天体が発見された時、「何十年もの間、理論的にこのような恒星間天体が存在すると考えられてきたが、今回初めて、それが実在するという直接的な証拠が得られた」と、ワシントンにあるNASAの科学ミッション本部の副本部長であるトーマス・ズルブチェン(Thomas Zurbuchen)は語った。

「この歴史的な発見により、我々の太陽系の彼方に存在する別の恒星系の成り立ちを研究するための新たな扉が開かれるだろう」

本の裏表紙には、遺伝子解析サービス23andMeの共同創業者兼CEOのアン・ウォイッキ(Anne Wojcicki)からの推薦文として「科学的好奇心が、我々の未来を成功させる鍵であると確信させられる。地球の近くに知的生命体が現れたかもしれないという刺激的で説得力のある発見、我々はそれをさらに探索すべきだ」と記載されている。

またノーベル経済学賞を受賞したハーバード大学の同僚であるエリック・マスキン(Eric Maskin)教授は「仮説は正しいのだろうか。誰にも分からない。その答えを探してみよう!」と付け加えている。

[原文:A Harvard professor has claimed in his new book that alien debris passed near Earth in 2017. It has attracted both skepticism and intrigue.

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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