欧州中央銀行のクリスティーヌ・ラガルド総裁は理事会の後、報道陣に対応した。
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- 欧州中央銀行のクリスティーヌ・ラガルド総裁はロイター通信に対し、ビットコインには世界的な規制が必要だと語った。
- ラガルド総裁はインタビューで「ビットコインは非常に投機的な資産で、おかしなビジネスや非難されるべきマネーロンダリングを助長している」と述べた。
- そのため、この暗号通貨には規制が必要だが、世界的が合意がなければならないとしている。
欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド(Christine Lagarde)総裁は1月13日、ビットコインには世界的な規制が必要だとロイターに述べた。
ラガルド総裁によると、ビットコインは通貨ではなく「非常に投機的な資産であり、おかしなビジネスや、非難されるべきマネーロンダリングを助長している」と述べた。
ここ数週間の乱高下を見てもビットコインは通貨とは言えないとラガルド総裁は語った。ビットコインの価格は2020年に300%以上急騰したが、先日4万ドルを突破した後は、一時20%以上下落している。
「これまでにも(ビットコインに関連した)犯罪捜査が行われており、今後もそれを明確に示すための捜査が続くだろう」と、ラガルド総裁は述べた。彼女によれば、ビットコインを世界的に規制する理由は、それに関連した犯罪行為と法の抜け穴の存在だという。そして「もし抜け穴があれば、それを利用されることになる。それを防ぐために世界的に合意された規制が必要だ」と付け加えた。
ビットコインの規制はG7で始まり、G20でも適用したあと、他の国に拡大していくことになるとラガルド総裁は考えている。世界的な規制は近年、ビットコインに対する懸念の中心となっているが、規制に関する目立った動きはまだない。
アメリカのスティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)財務長官は2020年12月、仮想通貨トレーダーに身分証明と取引に関するさらなる情報開示を求めることができる新しい規制を提案した。だがしかし、政権交代で財務長官がジャネット・イエレン(Janet Yellen)に代わる前にこの法案が成立するかどうかはわからない。
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)