Business Insider Japan
2020年1月末より開始した有料会員向けサブスクリプションサービス「BI PRIME」。おかげさまでスタート以来約1年、多くの方々にご入会いただいています。
いつもご愛読いただいているPRIME会員の方に、無料にて、アカデミーヒルズ主催(協力:Business Insider Japan)のイベントにご招待します。テーマは 「多様な価値をつなぐ『日本発のプラットフォーマー』」 、その第4回です。
なぜ「プラットフォーマー」なのか
GAFAに代表される巨大プラットフォーマーに対して、私たちは「人工知能(AI)を駆使して個人データを吸い上げ、利益とともに総取りしていく」といったイメージを抱きがちです。
しかし、AIとビッグデータの本来の強みは、多様な価値をマッチングさせる点にあります。
AIを使って異なる価値観を持つ人々が快適に過ごすことができる社会を目指すことは、ダイバーシティを推進する原動力ともなります。
高い付加価値を出せるプラットフォーマーをたくさん輩出することが、より多様なニーズに応え、今まで見過ごされてきた社会の課題を解決し、日本をより良い社会にするのではないでしょうか。
本シリーズでは、そのような芽となる小さなプラットフォームを日本で立ち上げ、成長させている起業家たちをゲストにお招きし、モデレーターを務める浜田敬子(ジャーナリスト/前Business Insider Japan統括編集長)とともに、お話を伺います。
ゲストはキャディ代表・加藤勇志郎さん
Shutterstock
今回のゲストは、日本の町工場をテクノロジーの力でアップデートし、日本のモノづくりの技術を未来へつなぐために奮闘しているキャディ株式会社代表取締役社長の加藤勇志郎さん。
「工場は日本人そのものだ」——。
これは、小説『下町ロケット』の著者、池井戸潤さんが朝日新聞の特集で発した言葉です。日本は安価で高品質な製品をつくる「モノづくり」の国として経済的に発展してきました。その製造業を部品や技術で支えてきたのが、下町にある町工場です。
しかし、「下請け」の構造から抜け出せない町工場を取り巻く環境は厳しく、その数は減少し、衰退しています。
高い技術はあるのに、元請け1社に依存するため買い叩かれ、複数社の合い見積もりで正当な評価をされずに疲弊する町工場が多い現状……。それを変えるため、加藤さんが立ち上げたのが受発注プラットフォーム「CADDi」です。
部品の最適発注を可能にするプラットフォームを通じて町工場をマッチングすることで、どのような新たな価値を生んでいるのでしょうか。
「オリヒメ」支援した浜野慶一さんも参加
オリィ研究所が手掛ける分身ロボット「OriHime」。2020年1月、Business Insider Japanイベントにて撮影。
撮影:伊藤圭
リアルに町工場で奮闘するゲストをもう1人、お招きしています。金属加工業を手がける浜野製作所の代表、浜野慶一さんです。
同社は町工場がスタートアップを技術で支援する「ガレージスミダ」を立ち上げ、オリィ研究所の分身ロボット「オリヒメ」の支援を始め、数多くの起業家を後押ししてきました。
また、産官学連携プロジェクトである深海探査機「江戸っ子1号」では、町工場に眠る技術を活かし、これまでかかっていた費用を大幅に削減することに成功しました。その根底には、下請けではなく、自らが新たな市場・仕事をつくり出す、町工場の誇りをかけた思想があります。
打撃を受ける製造業のその先とは
加藤さんと浜野さんに、いま日本の製造業で起きていることを現場の視点でお話しいただき、多様な技術や才能をつなげ、新たな価値を生むとはどういうことなのか、議論します。お二人の議論を通じて、あらゆる局面で新たな価値を生むためのヒントが得られるでしょう。
またコロナ禍で打撃を受ける製造業のその先を見据え、キャディと浜野製作所が今後どのようにビジネスを進化させようとしているのか、新たな取り組みについてもお伺いします。
お申し込みはこちらから。
■開催概要
- 日時:2021年2月19日(金)19:00~20:15
- 参加費: BI PRIME会員、アカデミーヒルズライブラリー会員は無料。一般価格は1000円。
- 定員:100名
- 主催:アカデミーヒルズ(協力:Business Insider Japan)
- 会場:オンライン(Zoomにて配信予定)。アーカイブ配信なし。
- 申し込み締め切り:2月16日(火)18:00
お申し込みはこちらから。
こちらのリンクはアカデミーヒルズのイベントお申し込みサイトに遷移します。BI PRIME会員の方には、お申し込みに必要なコードをメルマガで1月18日(月)18:00前後にお送りします。
会員なのにメルマガが届かないという方は、大変お手数ですが、prime@businessinsider.jpまでご連絡ください。
■登壇者プロフィール
加藤勇志郎(かとう・ゆうしろう)
キャディ株式会社代表取締役 。1991年生まれ、東京出身。東京大学経済学部卒業後、2014年にマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。2016年に同社マネージャーに就任。日本・中国・アメリカ・オランダなどグローバルで、製造業メーカーを多方面から支援するプロジェクトをリード。特に、重工業、大型輸送機器、建設機械、医療機器、消費財を始めとする大手メーカーに対して購買・調達改革をサポートした他、IoT/Industry4.0領域を立ち上げ時から牽引。100年以上イノベーションが起きていない製造業の調達分野における非効率や不合理を、産業構造を変革することで抜本的に解決したいと思い、2017年11月にキャディ株式会社を創業。モノづくり産業の本来持つ可能性を解放することをミッションに、テクノロジーによる製造業の改革を目指す。
浜野慶一(はまの・けいいち)
株式会社浜野製作所 代表取締役。1962年東京都墨田区生まれ。大学卒業後、都内板橋区の精密板金加工メーカーに就職。1993年創業者・浜野嘉彦の死去に伴い、株式会社浜野製作所代表取締役に就任、現在に至る。「おもてなしの心」を経営理念とし、設計・開発から多品種少量の精密板金加工、金型設計・製作、量産プレス加工、装置・機器の組立まで、幅広い業界業種の課題をサポート・解決している。また、電気自動車「HOKUSAI」、深海探査艇「江戸っ子1号」をはじめとする産学官連携事業や、ものづくりイノベーションを支える開発拠点「Garage Sumida」では、ベンチャー企業、大学・研究機関の開発支援を推進している。そのユニークな経営スタイルは「新たな先端都市型のものづくり」として、国内外から大きな注目を集めている。