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アメリカのテキサス州ウェーコでは、17歳の少女が自宅の火災から家族を救った。少女以外の家族3人は全員、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で嗅覚を失っていたという。
KWTXによると、ビアンカ・リベラさん(17)は1月15日の午前2時頃、何かが燃えているにおいに気付き、家族を避難させた。負傷者はいなかった。
ビアンカさんは「プラスチックが燃えるようなにおいがしてきたので部屋を飛び出したら、ものすごい煙で玄関まで行くことすらできませんでした」とKWTXに語った。
「みんなを起こさなくちゃと思いました。裏の通用口を開けて、1人ずつ避難させました」
医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』によると、COVID-19に感染した人の少なくとも半数が数週間にわたって嗅覚を失っていて、この「嗅覚障害」は他のウイルスに感染した場合にもよく見られる症状だという。
一家は着の身着のままで避難した。ビアンカさんは飼い犬4匹も無事救い出した。
現地の消防署のツイートによると、消防隊は15日の午前3時頃、現場に到着したという。
さらにその後のツイートで、COVID-19に感染していた3人はビアンカさんのおかげで命が助かったとし、「運が良かった」と付け加えた。
KWXTの取材にビアンカさんは、「自分をヒーローだとは思いません。他の誰かが自分の家族のためにやることをわたしはやっただけです。安全に、みんなの命を救いたかったんです」と語っている。
一家は現在、モーテルに滞在していて、赤十字の支援を受けているとKWXTは報じた。火災の原因はまだ分かっていない。
(翻訳、編集:山口佳美)