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ビジネス文書のやりとりでも頻繁に使われるPDFファイルは、テキストを変更できない状態で保存したり、レイアウトを固定して表示できるため、書式を変えたくない文書を保存するのに最適なデータ形式の1つだ。
ただし、何らかの理由で、PDFファイルの内容のうち、一部分だけを切り出して送信したい場合、有償の「Adobe Acrobat DC」(アクロバット)などを使う方法もあるが、無料でPDFの必要な部分だけをトリミングして切り出す方法もある。
Windows環境で最も簡単な方法の1つである、「切り取り&スケッチ」を使用する方法を紹介しよう。
Windowsパソコンを使って無料でPDFをトリミングする方法
1. パソコンのデフォルトのPDFビューアでPDFを開く
Windows 10の場合、ウェブブラウザーの「Microsoft Edge」でPDFを表示できる。
2. Windowsキーを押して検索バーを開き、「切り取り&スケッチ」と入力
標準アプリとしてインストールされている「切り取り&スケッチ」を見つけて起動する。ちなみに「切り取り&スケッチ」は「Windows10 Ver.1809」から搭載された機能。それ以前のバージョンでは「Snipping Tool(スニッピング ツール)」という機能で、同等の作業ができる。
Windows 10標準機能の「切り取り&スケッチ」もしくは「Snipping Tool」を起動する。
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3.「切り取り&スケッチ」が起動したら、「新規」ボタンをクリック
クリックすると5つのアイコンが表示されるので、いちばん左にある「四角形の領域切り取り」を選択する。
「四角形の領域切り取り」ならPDFの特定の表示部分を選択しやすい。
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4.「四角形の領域切り取り」を選択する
ページがグレー表示され、カーソルが十字の線選択ツールになる。あとはPDFが表示している部分のうち、必要な部分をドラッグして範囲を指定する。
クリックしてカーソルをドラッグして、選択した領域をトリミング。
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5. 範囲指定が完了すると「切り取り&スケッチ」のウィンドウ内に表示される
あとはウィンドウの右上にある「名前を付けて保存」 をクリックし、トリミングした画像の名前と、その画像を保存するファイルの種類を選択し保存する。
ファイル形式はPNG、JPG、GIFの3種類から選べる。
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「複数の画像ファイルをひとつのPDFとして結合」する方法
PDFからトリミング(切り出し)した画像は、1枚だけならそのまま画像データとして相手と共有するのもありだが、複数枚あると、表示するのが面倒になる。そこでPDFからトリミングした複数の画像や、付け加えたいテキストデータなどをひとつのPDFファイルとして、再びまとめる手段もある。こちらも有料サービスは不要だ。
1. Windowsパソコンでエクスプローラーを開く
2. ひとつに結合したいドキュメントや画像を探して、各ファイルの左上隅にあるボックスをオンに
ひとつのフォルダーに必要なファイルすべてをまとめておくと、作業が簡単になる。
エクスプローラーを開き、PDFに結合するファイルにすべてチェックをいれる。
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3. 選択したファイルのひとつを右クリック
右クリックすると表示されるドロップダウンメニューから「印刷」を選択。
選択したファイルを右クリックして「印刷]」を選ぶ。
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4. 印刷メニューから「Microsoft Print to PDF」を選択
印刷メニューが表示されたら、ウィンドウ左上の「プリンター」というラベルのフィールドをクリックし、ドロップダウンメニューから「Microsoft Print to PDF」を選択する。
「プリンター」でドロップダウンメニューから「Microsoft Print to PDF」を選択。
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5.「印刷」する用紙のサイズを変更したり、レイアウトを調整
完成後のPDFが見やすくなるように、必要なその他の設定を変更する。
6. 完了したら「印刷]」をクリック
ひとつのPDFファイルとして保存できる。
(文・中山智)