- 36歳のカリフォルニア州出身の男性が、3カ月もの間、シカゴ・オヘア国際空港に住み着いていたと報じられている。
- 検察官によると、この男性は2020年10月にロサンゼルスからオヘアに到着したが、新型コロナウイルスへの感染が怖くて飛行機に乗れなかったと警察に話しているという。
- ユナイテッド航空の職員が彼に身分証明書の提示を求めたところ、2020年10月に紛失届が出されていた空港職員のIDカードを見せたことから、発覚につながった。
36歳のカリフォルニア州出身の男性が、3カ月もの間、シカゴ・オヘア国際空港に住み着いていたと報じられている。
検察官によるとこの男性は警察に新型コロナウイルスへの感染が怖くて飛行機に乗れなかったと話していたとシカゴ・トリビューン紙が報じている。
また、NBCシカゴによると、アディタ・シン(Aditya Singh)という男は2020年10月19日にロサンゼルスからオヘアに到着し、空港のセキュリティゾーンで誰にも見つかることなく寝泊りを続けていたが、2021年1月16日にユナイテッド航空の2人の職員から身分証明書の提示を求められたという。シンは首からかけていたIDカードを見せたが、それは10月に紛失届が出されていた空港のオペレーションマネージャーのものだったことから、職員は警察に通報した。
シンは、重罪に当たる空港の制限区域への不法侵入と、軽犯罪に当たる窃盗の容疑で起訴された。
シカゴ・トリビューンによると、クック郡のスサナ・オルティス(Susana Ortiz)判事は1月17日、法廷で検察官に対して「つまり、何の許可も受けていない、職員でもない人物が、オヘア空港の制限区域で2020年10月19日から2021年1月16日までの間、誰にも気づかれることなく暮らしていたということか」と尋ねたという。
「私はあなたの言っていることを正しく理解したい」
キャスリーン・ハガティ(Kathleen Hagerty)州検事補は、シンは空港で拾ったIDカードを身につけ、他の乗客から食べ物をもらって食いつないでいた、と述べたという。
NBCによると、空港を管理するシカゴ航空局(CDA)は声明を発表し、「我々にとって、空港の安全以上に重視するものはなく、それは組織化された重層的な法執行ネットワークによって維持されている」と述べた。
声明ではまた「この事件はまだ調査中だが、この人物が空港や旅行者の安全性を脅かしたわけではないと判断している」とも述べている。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)