なぜQアノン現象は日本でも広がったのか。陰謀論拡散させた人たちに共通するもの

おとぎの国のニッポン

LEAH MILLIS /Reuters, Reuters

死者5人を出した1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件の真相については、未だに全貌が明らかになっていないが、アメリカ各地で日々逮捕者が出ており、中には現職警察関係者もいる

事件後もトランプ支持者の間でさらなる暴動の計画が立てられていたことが明らかになり、Twitter、Facebook、YouTube はトランプのアカウントを停止した。ワシントン・ポストの報道によると、トランプのTwitterのアカウント閉鎖以来、1週間で、複数のSNS上での不正選挙にまつわる偽情報が73%も減ったという。

飛び交った「ペロシ逮捕」から「バチカン黒幕」説

この一連の動きの中で、私が特に興味深く感じたのは、日本のトランプ・ファンの入れ込みようだ。多くはツイッター社によるトランプ締め出しに抗議して、自分のアイコンをトランプの写真に変えていた。

「トランプさんは暴動を煽ってなどいない」「トランプさんはハメられた」というものから、「乱入したのはトランプ支持者ではないですよ。Qアノンになりすました アンティファの仕業」「あんなに警備が軽かったのは、民主党の自作自演テロだったからだ」「議会突入の背後には中国政府の工作員がいる」というものまでいろいろだった。

数日経つと、今度は「ナンシー・ペロシ逮捕!」「今回の不正選挙はバチカンが黒幕だった。ローマ教皇が逮捕された」「トランプさんから日本人一人ひとりに6億円が振り込まれる」「トランプ大統領が緊急放送システムを使って戒厳令を発する」「数百人が一斉逮捕」「20日の就任式で大覚醒が起き、トランプさん続投!」という話が続々と目に入ってきた。バチカンが突然出てきたのは、バイデンが史上2人目のカトリックの大統領だからだろう(1人目はケネディ。それ以外の歴代大統領は全員プロテスタント)。

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