「できるだけ早く、全ての人にオープンに」招待制チャットアプリのクラブハウスCEOが明かす

ポール・デイビソン

Clubhouse

  • 音声ソーシャルメディア「クラブハウス(Clubhouse)」のCEOは、現在は招待されたメンバー限定となっているプラットフォームをできるだけ早く全てのユーザーに開きたいと語った。
  • クラブハウスは、ユーザーがそれぞれの「ルーム」に入り、リアルタイムで会話を楽しむアプリだ。
  • アメリカではオプラ・ウィンフリーやイーロン・マスクといった有名人が会話のホスト役を務め、話題となっている。

クラブハウスのCEOポール・デイビソン(Paul Davison)氏は、現在は招待されたメンバー限定となっているプラットフォーム —— 芸能人やシリコンバレーの大物たちがホスト役を務めていることで知られている —— を全てのユーザーに開くつもりだと2月1日(現地時間)、CNBCに語った。

「わたしたちはできるだけ早く、全ての人々にオープンにするために取り組んでいます」とデイビソン氏はCNBCの『Squawk Box』で述べた。

同氏は、一般向けにリリースする前に「プロダクトをきちんとさせたい」と話していて、他のソーシャルメディアが陥った"落とし穴"をつぶし、クラブハウスを建設的な会話を促進するのに最適なプラットフォームにしたいと考えている。

クラブハウスは、ユーザーがそれぞれの「ルーム」に入り、リアルタイムで会話を楽しむアプリだ。政治から社会正義、ポップカルチャーまで、さまざまなテーマについて議論できる。

デイビソン氏は、ツイッター(Twitter)やフェイスブック(Facebook)といった他のソーシャルメディアがますます有害になる中、本物のコミュニケーションを育てるためにデザインされたアプリだと話している。

「"いいね"やフォローというより、真の人間のつながりや対話を重視しています。そして、声だけを使っています」

パーラー(Parler)といった他のソーシャルメディアでは会話のモニタリングが困難で、フェイスブックツイッターのようなプラットフォームは、その管理を徹底するよう強いられ、トランプ元大統領のプラットフォームの使用を禁止するまでに至った。

デイビソン氏は会話をリアルタイムで管理する方針だが、過去には問題が起きたこともある。複数のユーザーがワクチンに関する誤った情報やヘイトスピーチを通報している。

ユダヤ教の最も神聖な日とされるヨム・キプルの祭日には、チャットルームが反ユダヤのヘイトスピーチであふれているとユーザーたちが通報した。

デイビソン氏によると、クラブハウスにはヘイトスピーチやハラスメントについて厳しいガイドラインがあるという。問題のある会話に介入できる管理人たちを置いている他、サイトポリシーに違反している会話をユーザーが通報することもできる。

「どんなソーシャルネットワークも管理を最優先にする必要があります」とデイビソン氏は言う。

「わたしたちは何がダメかを明確にした、非常に厳しいガイドラインを持っています」

その上で、デイビソン氏はクラブハウスが言論の自由と対話の重要性に重きを置いていると話した。

「声の力をわたしたちは信じています」

「フォローやオーディエンスなしでも、誰でもそこへ行って、会話を作れるということにわたしたちはワクワクするのです」

同社では、サブスクリプションやチケット制のイベント、チップを通じて、ユーザーがプラットフォーム上で直接稼げるようにもする計画だ。

クラブハウスは、オプラ・ウィンフリーやジャレッド・レトといった有名人やシリコンバレーのリーダーたちがホスト役を務めたことで注目を集めている。創業から1年も経っておらず、まだ収益も上げていないが、その評価額は10億ドル(約1048億円)を超えている。

1月31日にはテスラのCEOイーロン・マスク氏がクラブハウスで、株取引アプリ「ロビンフッド(Robinhood)」のCEOウラジミール・テネフ(Vlad Tenev)氏に、GameStopやAMCといった値動きの激しい株の取り引きを制限したテネフ氏の判断についてインタビューを行った

[原文:Invite-only chat app Clubhouse, which Elon Musk used over the weekend, says it plans to open its doors to everyone as soon as possible

(翻訳、編集:山口佳美)

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